ぼくは溺れる 2

君の会いたい人 ページ1

そんなに乗り気じゃなかった


謎の4人でのご飯




裕太メンバーの藤ヶ谷が俺とAと宮田と4人でご飯行きたいって言ってるんだけど、今日空いてる?


A今日わたしがお店閉める当番だからちょっと遅くなるかも。平気かな


裕太無理しなくていいよ!


Aううん!藤ヶ谷くんにも会ってみたいし行くよ!先にみんなで飲んじゃってて




"藤ヶ谷くんにも会ってみたい"


でヤキモキしてる俺は


宮田たちの言う重症みたい。



藤ヶ谷「Aちゃん来れるって？」


「うん、ちょっと遅くなるって」


藤ヶ谷「え？何そんなに凹んでんの？遅くなっても来るってことでしょ？喜べよ」


「藤ヶ谷くんに会いたいって」


藤ヶ谷「ん？見してみ」



藤ヶ谷「いや、お前、こんなのそうやって言うしかないじゃん」


「どういうこと？」


藤ヶ谷「裕太に会いたいから行きたい、けどそんな直接的に言えない、でしょ？裏は」


「なにそのポジティブ」


藤ヶ谷「なんなの、めんどくさーいやつになってるよ たま」


宮田「たまは一目惚れ患ってるからね〜」


「うるせー宮田」


宮田「いいよいいよ、今日は許すよ、俺に当たれよ」


藤ヶ谷「お前も損な役回りだなーミヤ…」



Aはいつだって


俺の思ったような返答はしてくれない


望んだように動いてはくれない


そんな女めんどくせーって思ってたけど


なんでかAだったら


そこさえも


もどかしく感じて


余計に俺のものにしてやる、なんて


思っちゃうんだ。

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