魔法薬学教授の部屋３ (ページ13)

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察知ページ13

(校長室)

「気づいたようじゃの」

ダンブルドア校長は、にっこりと笑った。

「Aは、こちらに来てからずっと君だけを見つめておる。伝承によれば、一つの愛を内に秘めとあるが、Aの場合は全く秘められてはおらん。だだ洩れじゃ」

そう言って、くすくすと笑った。

セブルスは「そうですな」とぼそっと答えた。

「さあ、わしからは以上じゃ。…もうAを泣かせるでないぞ」

校長は、もう用はないというように手をひらひらとさせた。

「分かっております。‥‥では」

セブルスはマントを翻し、校長室から出て行った。

＊＊＊＊＊

(スリザリン寮自室)

Aは部屋に戻ってきてから、ずっとベッドの上でブランケットを抱きしめてごろごろと悶絶していた。

「…‥A、何やってるの？」

大広間から戻ってきたソフィアがあきれ顔で聞くと、Aはブランケットを抱きしめたまま、がばっと起きた。

「…だって、もう何が何やらなんだもの‥！！今さらだけど、パニックなの～っ」

そして、またベッドの上でごろごろと悶えた。

ソフィアは、ふーっとため息をついて、

「話したら、落ち着くんじゃない？」

とAをじっと見た。

(…それもそうね…)

Aは深呼吸をしてソフィアに話しはじめた。

「‥‥なるほどね。仲直りして城に戻ったら、校長室に呼ばれて婚約？‥‥確かにAがパニックになるのも分かるけど…」

ソフィアは考え込んだ。

(一人の生徒にそこまでするなんて…何かあるんだわ。‥‥そういえば、先日お母さまが、古い伝承がどうとか言っていたわね…。あれはたしか‥、異国の少女、一つの愛、光…。A？‥‥そうよ、Aのことなんだわ！！)

ソフィアは、自分の考えに夢中になった。

(Aは、教授たちに間違いなく護られてる。筆頭がスネイプ教授ね。噂になったから、名実ともに護れるように婚約したんだわ…！)

「ねえ、A。…私に何か隠してない？」

ソフィアは、そっと尋ねた。

「…？‥隠してないよ？」

キョトンとするAに、ソフィアは

「…‥まあ、いいわ。私はあなたの味方よ、忘れないで」

とにっこりと笑った。

(Aが困ったらいつでも助けられるように、私も勉強を頑張らなきゃ！)

「ありがとう、ソフィア」

Aもにっこりと微笑んだ。