魔法薬学教授の部屋２ (ページ43)

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キスマークページ43

(１月１０日)

セブルスが目を覚ますと、Aはまだセブルスの腕の中ですやすやと眠っていた。

パジャマが少しはだけてAの首筋が見え、セブルスは思わずAの首元に唇を寄せ吸いついた。

「んっ‥‥」

と、Aの口から艶めいた声が漏れたが、起きる気配はなかった。

ちゅっという音の後に唇が離れると、白い肌に赤い華が咲き、セブルスは微笑んだ。

(お前は吾輩のものだ、A)

セブルスはAに覆いかぶさり、額、まぶた、頬、と愛おしむように口付けていると、Aがくすぐったそうに目を開けた。

「…ん…っ、…セブ…？」

Aが目を覚ますと、セブルスはにやりと笑って、

「ようやく目覚めたか。」

と、Aを見下ろしていた。

(‥‥‥え？えっと、どういう状況？？)

Aは、真っ赤な顔で固まった。

セブルスはくくっと笑い、

「Aがあまりにも愛らしかったので、つい、な」

とAの唇に優しく口付けた。

Aは、セブルスに甘い口付けをされ、思わずセブルスの背中に両手を回して抱きついた。

(セブ、大好き)

「A、…吾輩を煽っているのか？」

と熱っぽい目で見つめると、Aは目に見えてうろたえた。

セブルスは、くくっと笑って、

「冗談だ。…吾輩は向こうで着替えるから、Aはこっちで着替えるといい。」

と言い、Aの頬に口付けをした。

そして、寝室から出るときに立ち止まり、

「今日は首元が隠れる服にしろ」

と言い、スタスタと出て行った。

(？‥‥今日は寒いのかな？)

Aは不思議に思ったが、言われたとおり首元が隠れる薄いグレーのハイネックセーターとジーンズを選んだ。

(でも、なんで首元…？)

パジャマのまま鏡で首元を確認すると、赤い跡があった。

(…え？これって、キスマーク？？…セブったら、いつのまに‥！！)

Aは耳まで赤くして先ほど選んだ服に着替え、三つ編みをしメガネをかけた。

そして、指輪をトントントンと指で３回叩いた。

「どうした？」

「そっちに行ってもいい？」

「ああ、構わん」

昨日、通信機能のすり合わせをして、お互いに話したいときは３回ノックすると決めた。話せるときに１回ノックすれば通じる仕組みだ。それ以外の音声は拾わないという約束も取り付けた。

「じゃ、セブ。…私、そろそろ寮に戻るね」

Aは、セブルスにきゅっと抱きついた。