魔法薬学教授の部屋２ (ページ26)

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お仕置き２ページ26

「も、やめ…」

と、泣きそうな声のAをさえぎって。

「まだ、５分とたっていないぞ。…今、やめたら罰則にならないだろう？」

と、さらに囁くと。Aの身体がぴくんと跳ねた。

(…この辺でやめておくか…。まだまだ苛めたいのはやまやまだがな)

「…次に呆けていたら、さらに時間をかけていたぶってやろう。」

セブルスは再度Aの耳元で囁いて、机の上についた手を外してAを解放した。

Aは顔を紅潮させたまま、こくんと頷いて、荷物を持って出て行こうとしたので。

「その顔で教室を出るな」

と、ぐいっとAの腕をつかみ自室に連れ込んだ。

「教‥授。あの、ごめんなさい…」

と、涙をこぼすAをセブルスは「すまない。…やり過ぎた」と抱きよせた。

「ここは、吾輩の部屋だ。…もう、教授と呼ぶ必要はない」

と言うと、

Aは、「もう、怒ってない・・・？」と恐る恐る聞いてきた。

「？・・・吾輩は怒ってはいない。…授業中に、かっこいいだの、いい声だのと考えて呆けている娘がいたからお仕置きをしたまでだ」

と、しれっと言うと、Aは真っ赤な顔で叫んだ。

「セブっ！！また、勝手に私の考えを読んだのねっ！？」

「嫌なら、もっと閉心術を学べ。…ほかの思考は隠せるだろう？」

と、にやりと笑うと、Aはぐっと言葉に詰まり、

「仕方ないじゃない…。隠せないんだもん」

と、目を伏せて小さな声で呟いた。

「仕方のない奴だ」と、セブルスはふっと笑い、Aをソファに座らせ、自分も隣に腰を下ろした。

「今日の予定はどうなっている？」

「特に何もないけど…あ。金曜の８時から補習をしてくれるんでしょ？」

と小首を傾げるAに

「吾輩は、罰則と言わなかったか？」

にやりと笑い、怯えるAに告げた。

「安心しろ。今日の罰則は終わった。…次の金曜日の罰則を楽しみに待っていろ」

と、目を細めてくくっと笑った。

「罰則って、またあんな事をするつもり…？」

と、涙目で聞くAに

「お望みとあらば、な」

と眉毛を持ち上げて言うと、Aは真っ赤な顔でぶんぶんと首を振った。

(その顔が吾輩を煽っていることに、お前はいつ気づく…)

セブルスは、Aが閉心術を会得しポーカーフェイスになったさまを想像した。

(それはそれでつまらんな…。吾輩は今のお前がいい)

セブルスは、優しくAを見つめた。