魔法薬学教授の部屋２ (ページ16)

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お世話係ページ16

(セブルス目線)

(目のやり場に困るな…)

セブルスは、初めて見るAの部屋着に動揺し、目をそむけた。。

(まるで、男物のシャツを着ているような…)

「セブ・・・？」

気づくと、Aがすぐそばに立っていてセブルスを見上げていた。

「いや、何でもない。・・・髪を乾かしてやろう。」

セブルスはAをベッドに座らせ、魔法で髪の毛を乾かしていった。

(Aの髪は、柔らかいな・・・)

「熱くないか？」

「大丈夫。・・・ありがとう、セブ」

Aの表情は見えないが、にこにこしているのがわかる。

「・・・・乾いたな。朝食にするぞ、A」

と言うと、Aが

「セブの分は？」

と聞いた。

「吾輩は、後で食べる。まずは、お前に食べさせないとな。」

と、にやりと笑った。

「え？・・・私、一人で食べられるよ？？」

と、Aが言ったが、却下だ。

Aを後ろから横抱きにし、セブルスはベッドに座った。

「ほら、口を開けろ。」

セブルスは、Aの唇にオートミールの入ったスプーンを近づけた。

「・・・・どうしても食べなきゃだめ？」

上目づかいで聞くAに、

「・・・・口移しがいいなら、そうするが？」

と答えると、Aは絶句し顔を赤くしながら口を開けた。

顔を赤くしながら黙々と食べるAを見て、自然と笑みがこぼれる。

(吾輩が、こんなに幸せな時間を過ごすことができるとはな…。クリスマス休暇はまだ始まったばかりだ。…たっぷりと甘やかしてやるから覚悟しろ、A)

セブルスはAが食べ終えると、食後のカモミールティーを準備し、さらにミントを少量ブレンドした。

「飲むといい。胃腸が少しは楽になるだろう」

セブルスは、Aに手渡した。

「ありがとう。セブ」

にっこりと笑うAに、セブルスは

「飲み終わったら、お薬の時間だ」

と、にやりと笑った。

ぴたり、とAの動きが止まった。

「私、一人で飲めるよ？」

と、真っ赤な顔で言うAに、

「吾輩の楽しみを奪うつもりか？」

と、すまして言った。

すると、Aが、

「もうっ！いつか、セブにも同じことをしてあげる。…覚悟してなさい」

と、涙目で訴えてきた。

セブルスはくくっと笑い、

「覚えておこう」

と言って、Aの頬に口付けた。