お仕事 ページ36
sideシルク
事務所で、テレビの打ち合わがあり。ンダホと俺とぺけで呼ばれていた。その打ち合わせはいつも通り、Aさんはなんの問題もなく、そつなくこなしていた。
ンダホ「ね、Aさん。今度のさ、歌のリハなんだけど。」
小川「……。」
ンダホ「え?Aさん?」
打ち合わせ後、ンダホが呼ぶけどタブレットを見ながら返事のないAさん。心配したンダホが顔を覗くと、「あ、ごめん。」ってぼーっとした様子。
「大丈夫?顔色悪いけど」
小川「なんでもないよ!なんでも!」
明らかなる動揺に心配しないではいられない。
ぺけたん「本当に?無理しなくていいよ?」
ンダホ「うん。リハの事ならまだ余裕あるし。今日じゃなくてもね?」
小川「いや、ごめん。私の方がいろいろ仕事詰まってて。今じゃないと時間が…なのに、本当にごめんなさい。」
季節は秋にシフトするにつれて、次第に動き出すプロジェクトが押し迫っている。
ありがたい事に、フィッシャーズに声が掛かる仕事はメディアの仕事や歌の仕事。フェスやファンとの交流会。企業さんとのコラボなどなど、多岐に渡る。
でも、忙しくさせてもらってる反面。裏方のAさんは俺ら以上に打ち合わせ、度重なる会議、などなど、忙しいはずで。
なのに、今朝のあの電話。俺らだけでも大変なハズなのに他にも仕事しててしてるってどういう事なのか…
「ね、Aさんちゃんと、食ってる?」
小川「食べてるよ!」
「本当に?」
小川「本当に」
うそ。顔色悪過ぎ。
弱音なんて吐かない。問い詰めても、言わないよな。この人。そうは、思ったけど。
男なら、頼られたい。好きな人なら尚更力になりたいって思うのに。
仕方ない。やっぱり、強行突破だな。
意を決して、ぺけたんとンダホ。2人の顔を見る。2人にはすでに相談済み。だから、2人とも目が合うと同時に頷く。
なんなら、元担当、Aさんの上司の武田さんにも連絡済み。根回しは万全。
「Aさん。この後、時間ある?つーか、今日は何時上がり?」
小川「この後、もう1つ打ち合わせして…だけど?」
それも、武田さんに聞いたけど。
ま、一応?確認は大事つー事で。
「じゃあ、仕事終わったら時間頂戴。俺たちに。」
小川「え?なんで?何するの?」
「いーから、何をするかはお楽しみって事で。な?」
そう、笑いかけると、不思議そうに目をパチパチさせるAさんがいた。
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まひろ(プロフ) - かなとさん» コメントありがとうございます。すいません。外すのを忘れてました。ご指摘感謝します。 (2019年10月19日 11時) (レス) id: 5f80a217b3 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の注意文をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です。ご本人様方にも迷惑がかかります。ルールというものをちゃんとご確認下さい (2019年10月19日 8時) (レス) id: fca7c03b31 (このIDを非表示/違反報告)
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