近界民人形（ネイバードール）は自由を求める【ワールドトリガー】 (ページ8)

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迅「A－いるかー？」
貴「なに？悠一」
迅「ちょっと会わせたい奴がいるんだ一緒に来てくれないか？」
貴「いいよ。ちょっと待ってて。上着持ってくるから」
迅「あれ、Aその首のやつどうした？」
貴「あぁこれ？私のトリガーだよ。詳しくは桐絵に訊いて」
自分の部屋に上着を取りに行く。悠一が会わせたい人ってどんな人だろう。悠一の知り合いなんだからきっといい人だよね。

やってきたのは1件の家。ここが悠一の知り合いの家なのか。
悠一がインターホンを鳴らす。その人はすぐに出てきた。
迅「よぉ嵐山。来たぞ」
嵐「迅、随分と早かったな。で、そっちの子が昨日言ってた子か」
貴「こっこんにちは」
嵐「そんなに緊張しなくても。まぁ立ち話しているのもなんだ。あがってくれ」
迅「お邪魔しまーす」

私たちは嵐山という人の部屋に通された。
嵐「えっと、まずは自己紹介からだな。俺は嵐山准。歳は19。ボーダーA級5位、嵐山隊の隊長だ」
この人は悠一の言ってた本部の人みたいだ。警戒しておこう。
迅「嵐山は玉狛にもよく泊まりに来る、数少ない俺たちの理解者のようなもんだ。だからおまえもそんなに気張らなくていいぞ」
なんだそうなのか。ちょっと安心した。
迅「じゃぁ今度はこっちだな。A、自己紹介だ」
貴「初めまして。Aです。歳は同じ19です」
嵐「同い年だったのか」
きっと小さいから年下だと思ってたんだろうな。実際これが本当の年齢か私もわからないけど。
迅「こいつは昨日言った通り、近界民だ」
貴「っ！言ったの？」
迅「そうだ。大丈夫。嵐山は秘密は絶対にバラさないし、他みたいにおまえを嫌ったりしない」
嵐「あぁ、約束する。よろしくA」
手をだし、握手を求めてきた。うん。この人は信用できる。
貴「うん。よろしくね准」
准の手を取り、握手をした。

玉狛に帰って桐絵にそのことを話したら、桐絵と准がいとこだったと知って思わず大きな声を出してしまった。いやビックリしたよ。本当に。