近界民人形（ネイバードール）は自由を求める【ワールドトリガー】 (ページ22)

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gate20 ページ22

菊「風間さん、この人一向に退く気配ないですよ」
風「ボーダーのトリガーではないのなら緊急脱出の機能も無い。戦闘不能まで追いつめてしまおう」
あらあら、この人たち本気でわたし殺ろうとしちゃってるよ。てか今更だけど3対1ってかなりきついよ。誰か1人くらい倒したいな。
迅「A、シールド張っとけ」
貴「え！？」
理由もわからず羽根で小さなドームを作った。それと同時にザシュッと何かが斬れる音がした。
ドームの一部を開けて外を見ても特に変化はない。あれ、なんか1人減ってる？あぁ寝ぼけ眼の人がいないや。さっきの音はその人が斬られた音か。
貴「悠一、状況がわかんないんだけど」
迅「作戦がバレたから変更。プランBだ」
貴「プランBって具体的になにするの？」
迅「多分あっちを指揮してるのは太刀川さんっていう髭面の人か風間さんって今お前が戦ってた赤目の人だ。だからその2人を確実に倒す」
貴「ほほう」
なんだか面白いことになってきたね。
貴「さぁやりますか」
羽根を弾丸に変えて飛ばす。このほうが威力上がるんだよね。そんでもって見事に命中…あれ、いない。まさか逃がした？うっわー
貴「ごめん悠一、見失った」
迅「そりゃきっとカメレオンだ。トリオン使って姿を消してるんだよ。今ならあっちからの攻撃は無いからチャンスだぞ」
なるほど、なら一気にたたみかけちゃいましょうか。ちょっと無理することになるけど我慢してね「妖精の女王」。
翼を広げて高く飛ぶ。上から撃てば多少は当たるでしょ。
バンバン撃ってたら鈍い音が聞こえた。ヒットしたらしい。
『戦闘体活動限界緊急脱出』
アナウンスとともに何かが飛んで行った。あとから風間さんって人が出てきたから飛んでいったのは別の人だとわかった。
貴「貴方は飛んで行ってくれなかったんだね」
風「…かなりのやり手のようだな」
貴「それはどうも」
さて、そろそろ終わらせないとな。
風「お前、いいのか？俺の相手をしていて」
貴「だってそうしろて悠一が言ってたし」
風「そいつが今太刀川に追い詰められているぞ」
貴「！？」
その時振り向かなければよかったのに、私は振り向いてしまった。
ザシュッ
貴「え…」
違和感のあった腹部をみると、ブレードが刺さっていた。トリオンが外へ漏れ出る。
風「残念だったな。いくらトリガーが性能良くても、持ち主が騙されては宝の持ち腐れだ」
貴「ま…って…」
あー傷が深いみたい。こりゃ退いた方がいいかな。ごめん悠一、ちょっと帰るね。