第111話 ページ18
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「……おや」
読めない笑みを浮かべたその人は、「カトレアか」と口角を上げた。
「ずいぶんとやつれたというか……みすぼらしい感じになったわね、ギーマ」
カトレアは辛辣な言葉を投げかけるが、ギーマは「さてね」と躱す。
「四天王をしていた頃のあの鬱陶しいほどの美学を語る元気は見る影もないわね」
「人は変わるという事さ……ところでカトレア、そこのお嬢さんはどなたかな」
ギーマはやはりというべきか、Aも気になるようだ。
「彼女はAさん、アローラの方よ。アタクシがこっちに来てから、いろいろと同行してくれているの」
「初めましてギーマさん。アローラで研究者やってます、Aと申します」
「そうか……私はギーマ、イッシュ地方で四天王をしていた者だ」
「カトレアちゃんから聞きました、やめられてしまったと……」
「まあね。それで、カトレアはわざわざ何の用かな」
「別に……こっちに来たからついでに様子を見ようかしらと思っただけよ」
「なるほど、ついでか」
「で、イッシュからいなくなった後、こっちで何してるわけ？みんな気にしているわよ」
「おや、少々心配をかけたようだね。まあ、いろいろあってこちらに流れ着いてからは、この辺りにいることが多い。Aならわかると思うが、ライドギアのサメハダージェット、あれを島巡りのトレーナーに授けたりもしているよ」
「サメハダージェットを！？だからヨウくんがギーマさんの事知ってたんだ……」
「あと最近はマンタインサーフにもハマりつつあってね。あれは実にスリルがあって面白い。得点を狙って技を繰り出すのと同時に、着水が間に合わずにその後のサーフに響くリスクを背負う……ゾクゾクするね」
「あらそう」
カトレアはバッサリと切り捨てると、「で、今後はどうするの」と問いかけた。
「そうだね……そろそろ本気のポケモン勝負に復帰してみたくなったんだが、ポケモン勝負が楽しめる場所とかはあるのかな？」
「なら……Aさん」
「うん。ギーマさん、よろしければ、バトルツリーに遊びにいらしてください！各地からポケモン勝負が得意な人たちが集まって切磋琢磨している場所ですから、気に入っていただけると思います」
「ほう、バトルツリー」
「ボストレーナーにはカントー最強と呼び声高いグリーンさんとレッドさんをお迎えしていますから、やりがいはばっちりあると思います！」
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年8月3日 23時
