第124話 ページ31
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作業を中断して玄関に出てみると、レッドとグリーンが荷物を持って立っていた。
「よ！準備進んでるか」
「グリーンさん。レッドさんも。お早い到着ですね」
「まーな。とりあえず、暑いから中入っていいか」
「あ、どうぞ」
Aは二人を案内し、冷たいお茶を出す。
「さんきゅな」
「いえ」
「にしてもカントーなあ、ずいぶん久しぶりな気がするぜ」
そう、実はレッドとグリーンも、Aたちがカントーに行くのに合わせて一旦里帰りすることになっていたのである。
「グリーンさんたちがこちらに滞在してから、まだ半年も経っていないんですけどね」
「1年はいたような感覚だけどなあ」
それを聞いたレッドは「それだけ充実してたんじゃないの」とほんの少し笑う。
「確かになー！っと、まだ作業中だよな。俺らはここで大人しく待ってるから、忘れ物すんなよ」
「はい、すみませんがもう少々お待ちくださいね！」
パタパタと走って作業に戻るAを見送り、男子2人はお茶を一口。
「……カントー、か」
「何、グリーン。神妙な顔して」
「いや……多分またジイさんとか姉ちゃんに会いに俺んちに来るんだろうけど……」
「なるほど、好きな子を実家に連れてくことになるからか」
「はっきり言うんじゃねえッ」
「ごめんて」
「……いろいろ連れてってやりてえなあ」
「Aは僕たちのこといろいろと案内してくれたし、いろんな配慮もしてくれたし、お礼したいね」
そんなレッドの目も、グリーン同様優しいものだ。
「カントーだけじゃなくて、隣のジョウトに足を延ばすのもいいかもな。エンジュシティだったか、古い伝統も残ってて人気の町なんだよな確か」
「ジョウトね、いいかも」
「カントーだって、タイミング狙っておつきみやまのピッピの集会見せてやるのもいいよな」
「カントー人として、手厚くもてなしてあげたいね」
そんな話をしていたらあっという間に時間が経っていたらしく、やがてキャリーケースをガラガラと引いて研究者二人が現れた。
「やあレッドくんグリーンくん！お待たせしてすまないね！」
「よ、博士。気にしなくていいぜ。じゃあぼちぼち出発すっか」
「そうだな！今から楽しみだ！」
作者の独り言
早くくっつけてあげたいのに私の手で綴る彼らは思った通りに動いてくれないんですよねえ……
デートして超絶甘やかして主人公を溺愛するグリーンが早く見たいんだけどなあ！？
……ちょっと唆しておきますね！！
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年8月3日 23時
