第3話 ページ5
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そんなわけで、ククイ博士、そして付き添いのAはカントー地方に降り立ったというわけである。
「楽しみだな〜！やっぱり実際に見ると収穫は大きいだろうしな」
「それはその通りだと思うよ。でもお兄ちゃんの楽しみはそれ以上にバトルでしょ？」
「あっ、やっぱりバレてたか」
「そりゃあ、船の中であんなにポケモンたちのコンディション確認してるんだもの」
実はこの兄、カントーに見学に行くに際して、ジムリーダーや四天王たちとバトルをしてみたいと打診していたのだ。
ワタルはその熱意に快く応じてくれ、ジムリーダーや四天王たちに通達しておいてくれることになったのである。
「そりゃあな。今日もみんなゴキゲンだぜ！」
「そう、それはよかった」
「Aもバトルは見学するんだろう？」
「うん、個人的に興味があるっていうのもあるけど、カントーの人たちのポケモンとの交流の一端を垣間見るのにもってこいだもの」
「あはははっ、我が妹ながら根っからの研究者だな！」
「バトルにはポケモンとトレーナーの関係性や個々人の感情がよく表れるんだから」
「そうだな。んで、この後の行程はどうなってるんだ？」
「まだまだ北上。ハナダシティに着いたら西に行っておつきみやまを越えてニビシティ、そこから南下してトキワのもりを抜けてようやくトキワシティ」
「南周りの方が近いとかないのか？」
「だいたい距離は同じだし、南周りは途中でしばらく海を渡る必要があるの。カントーにはラプラススイムは無いから、自分のポケモンがなみのりを覚えていないと海を渡れないから」
「ああ、なるほど」
「仮になみのりを使えたとしても、慣れていない地方の海をいきなり渡るのは危険だと思うし」
「確かにな。それじゃあ、次の街はどこになるんだ？」
「次に着くのはハナダシティの手前、カントーで一番の大都会ヤマブキシティだよ」
「今何時だっけか」
「10時くらいだけど」
「そしたらお昼はハナダシティでになるか」
「お兄ちゃんもうお昼ご飯の算段？」
「あはは……」
「まあでもカントーの名物とか気になるね。アローラはマラサダ、シンオウは確か『もりのようかん』とか『ポフィン』があったけど」
「美味しそうなものがあればハラさんにお土産で買っていこう」
「うん」
1時間ほど道路を北上していくと(途中で少年少女トレーナーとのバトル練習に付き合ったりしていたので少々遅くなった)、大都会ヤマブキシティに到着した。
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
