第32話 ページ35
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レッドはどこか楽しそうに、次のポケモンであるフシギバナを繰り出した。
「フシギバナ……」
ルガルガンでは少々分が悪い相手だ。
(でも……リザードンとフシギバナを揃えているのなら、カメックスがいる可能性はかなり高い……どちらでもルガルガンの弱点を突ける。出してきたのがフシギバナなのは、カメックスのみず技が命中不安技、あるいは反動のあるハイドロカノンのみだから、ってことかもね)
こおりタイプのキュウコンに交代してもいいが、フシギバナはどくタイプでもある。どく技が飛んで来たら、フェアリータイプであるキュウコンはたまったものではない。
(でも……彼はアローラキュウコンのタイプを知らないはず。だったらイチかバチか、交代してもいい気がする！)
「……ルガルガン、戻ってきて！」
長考の末、キュウコンに引き継ぐことに決めた。
「キュウコン、お願いね！」
試合を隣で見守っていたキュウコンが、しっかりと頷いて場に出ていく。
そこに、フシギバナがルガルガンに放とうとしていたであろうギガドレインが飛んでくる。
こおりタイプのキュウコンにとっては痛いダメージというわけでもない。
が、多少なりとも回復されてしまったのは事実なので、ステルスロックで与えたダメージが帳消しになってしまった。
「吹きすさぶ雪の中なら、必中で放てる！キュウコン、ふぶき！」
シロガネやまの頂上は常に雪が降っている、いわゆる「あられ」状態。
「ふぶき」という技は、大技である代わりに命中に難があるという問題点を抱えているのだが、「あられ」天候の中でなら必中で撃つことができるのだ。
強い吹雪がフシギバナを直撃し、フシギバナは結構なダメージを食らっている。
と、レッドがここでフシギバナをひっこめた。
「ひっこめた！？っ、誰が来る……！？」
次に出てきたのは、
「ラプラス……！」
「あられ」天候の影響も受けない、「ふぶき」も半減、耐久もピカイチのラプラスである。
「キュウコンじゃ分が悪すぎる……！」
考えた末、Aはキュウコンを一度ひっこめることにした。
「シャワーズ、お願い！」
次に繰り出すは、イーブイの進化先の一角、シャワーズである。
向こうからはしおみずが繰り出されたが、シャワーズは特性「ちょすい」でみず技無効だ。
Aがなぜ泥仕合になりかねないシャワーズを出したのか。
それはこの技の存在である。
「シャワーズ、しっかり狙って当てて……！どくどく！」
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
