第26話 ページ28
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翌朝。10時前。
ククイ博士とAはトキワジムの前にいた。
さすがに平地はまだ暖かいので、Aのコートは手持ちである。
「お！早いな二人とも」
向こうからグリーンが駆け足でやってくるのが見えた。
「おはようございます、グリーンさん」
「おはようさん。んで、なんで博士もここに？」
「僕の目的地はリーグだからね！途中まで一緒に行こうかと！」
「あーなるほど。よし、んじゃあぼちぼち出発するか！」
こうして3人は、トキワシティの西側から22番道路に出た。
「こっから道なりに西に進めばリーグ手前の分岐ゲートだな」
「そこから分かれて進むんだね」
「おう、俺達はそのまま西へ行ってシロガネやま。博士は……」
「ワタルさんと落ち合うことになってるぜ」
「ならチャンピオンロードはパスになんだな」
「チャンピオンロード……リーグに続く険しい洞窟道だね」
「リーグ手前ってこともあって強いトレーナーがうじゃうじゃいるぜ」
「ほほー」
そんな話をしていたら、あっという間にゲートが見えてきた。
「お兄ちゃん、四天王の皆さんへの対策は考えてあるの？」
「うーん、この前見学に行ったときに得意タイプは把握できたが、それ以外の情報が無いし何とも言えないな」
「そっか。となるとボロ負け回避不可な可能性が濃厚だけど……」
「だよなあ。けど、せっかくの機会だ、ムダにだけはしないぜ」
「うんうん、それでこそお兄ちゃんだよ」
「お前らほんと仲いいのな」
グリーンが感心したようにしみじみと言う。
「まあな！」
博士は誇らしげに胸を張る。
「今回のリーグ建設に関しても、Aからもいろいろとアドバイスをもらってるんだ。どっちかというと僕は目標を決めたら突っ走るタイプなんだが、いい具合にブレーキをかけて現状を見極めようと誘導してくれるのがAなんだよな」
「ふーん、いい塩梅なんだな」
こうして到着した分岐ゲート。
中に入ると、忍者のような格好をした女性がランチバッグを持って警備員と話しているのが見えた。
「お！アンズじゃねえか」
グリーンがその人————セキチクジムのジムリーダー・アンズに声をかけると、
「ん？ああ、グリーンか」
と彼女もこちらを見て笑う。
「それに、一緒にいるのは例の博士兄妹だね？」
「おう。お前も戦ったんだよな」
「もちろん。見たことないポケモンもいて面白かった！」
「んで、アンズは何してるんだ？」
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
