第18話 ページ20
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「だいばくはつ、だって！？」
「だいばくはつ」は圧倒的ダメージ量を誇るノーマル物理技だが、使用したポケモンは戦闘不能になるという大きなデメリット付きの技である。
「な、ナッシー、戦闘不能！」
少々呆けてしまったAだが、ハッと我に返りナッシーのひんしをコールする。
「ようしお疲れ」
グリーンはさっとナッシーをボールに戻すと、「というわけで」と次のボールを握った。
「暴れてこい！ドサイドン！！」
「！」
Aはグリーンの行動の意図を悟った。
ドサイドンは圧倒的な物理攻撃力・及び物理防御を誇るが、すばやさが絶望的に遅いポケモンである。
そのため、ドサイドンが暴れることができるように、トリックルームで行動順を逆転させ、ドサイドンの活動時間を長くするためにナッシーをだいばくはつで退場させたのである。
だいばくはつをまともに食らったため、ガオガエンはかなりのダメージを受けている。
「ドサイドン、じしん！」
行動順が逆転しているため、ガオガエンはドサイドンに先手を取られ、戦闘不能になってしまった。
「ガオガエン戦闘不能！」
「お疲れ様ガオガエン。ゆっくり休んでくれ」
そして、ククイ博士の次のポケモンは、
「よし！頑張ってくれよカビゴン！」
ドサイドンよりもさらに鈍足なカビゴンである。
「カビゴンか。さすがに先手を取られそうだ」
「トリックルーム中だからね！カビゴン、10まんばりき！」
「物理技じゃかすり傷だぜ！ドサイドン、ストーンエッジ！」
次々に繰り出される技の応酬。
ポケモンたちが指示に従っていきいきと戦う姿。
ポケモンバトルとはかくも心を熱くさせてくれるものなのかと、Aはこの試合を通して感動を覚えたのである。
三十分は経っただろうか。
「トドメだ！カイリキー、ばくれつパンチ！！」
グリーンのカイリキーによるばくれつパンチが最後の攻撃となった。
「ジバコイル、戦闘不能！」
「ジバコイル、よくやってくれた」
ククイ博士がジバコイルをボールに戻す。
「ククイ博士のポケモンが全員戦闘不能となりましたので、試合終了です！勝者、グリーンさん！」
Aがコールすると、グリーンはカイリキーと仲良くハイタッチを交わし、「よくやったな！」と労っている。
「いやあー！さすがカントー8番目のジムリーダー！強さにしびれたぜ……！」
ククイ博士は敗北したものの、ワクワクしたままでいるらしく、声のトーンは明るいままである。
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
