第15話 ページ17
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その会話を聞いていたワタルは、「すごい観察眼だな」と目を丸くする。
「さっきからAの発言が鋭くてびっくりしているんだが、ククイ博士、彼女はいつもこうなんですか？」
「ええ。彼女の研究は観察力が重要な内容ですから、観察眼は人一倍です」
「なるほど」
「今の四天王の皆さんはどのような基準で選ばれたんです？」
ククイ博士がそう聞くと、ワタルは「そうだなあ……」と過去に想いを馳せている。
「もともと俺はリーグ黎明期、四天王の四番手だったんですよ」
「そうだったんですか」
「その後いろいろあってこうしてチャンピオンをしていますが……俺が四天王だった当時は今とメンバーが違いましてね」
「「え？」」
兄妹は同時に目を丸くする。
「一番手がこおりタイプ使いカンナ。そこから、現在もいるシバ、ゴースト使いのキクコさん、そして俺……という構成だったんですよ」
「ほー……」
「再編にあたって、シバ以外の三名は、まずキョウさんがジムリーダーからの昇格」
「キョウさんもともとジムリーダーだったんですね」
「ええ。現在はジムは娘さんに任せているようです」
「ほほー」
「イツキとカリンが完全に新採用といったところですね」
「ならアローラでもしまキングやキャプテンの中から選任するのもありかもしれないね、お兄ちゃん」
「ああ、彼らなら一定のバトルの腕も保証できる」
Aとククイ博士の様子を見て、ワタルは「参考になったみたいで良かった」と笑う。
「この奥が記録の部屋です。チャンピオンに勝利したトレーナーの手持ちの情報を記録する機械がありますが……当然、俺がチャンピオンに就任してからは使っていませんね」
「なるほど……ありがとうございましたワタルさん。いろいろと頭の中でビジョンが出来上がってきましたよ」
「それは良かった。それじゃあ、昼食をとったら早速ジム回りといきますか」
「お！いよいよだな」
ククイ博士は目を輝かせてやる気十分の様子だ。
「今回は、カントーの子どもがジムを回る時の標準的な順番で回っていただこうと思います。ですので、最初に向かうのはニビシティ。ジムリーダーはいわタイプ使いのタケシです」
いよいよ、ククイ博士が楽しみにしていた、ジムリーダー達とのバトルが始まる。
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
