第13話 ページ15
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次に入った部屋は、「夜」をテーマにしたような部屋だった。
床には星屑がキラキラと煌めいている。
待っていたのは、Aより5歳ほど年上の美しい女性トレーナーだった。
「ようこそ、カントー・ジョウトリーグ4番手カリンの部屋へ。あたくしはカリン。どうぞよろしく」
女性はにこりと微笑み、こちらに向かって挨拶をしてくれた。
「カリンさんというのか。アローラ！ククイです」
「妹のAです」
「カリンはあくタイプを得意とするトレーナーです」
ワタルがそう説明すると、「あれ？そうなると……」とAがふと呟いた。
「Aどうした？」
「あ、えっと……このリーグ、すごく攻略しにくいなって、思っただけ」
ククイ博士にそう答えたAを見て、ワタルはなにやら興味を持ったらしく、「詳しく聞いていいかな」と尋ねてきた。
「えっと……このリーグの構成的に、フェアリータイプのポケモンがいれば、シバさん以降ワタルさんまでは活躍しやすいと思うんですけど……こっちの地方に育てやすいフェアリータイプのポケモンって多くはないはずなので……」
「確かにピクシーの進化前であるピッピなんかは見つけるまでが一苦労だものね」
カリンも神妙に頷いている。
「イツキさんを突破したあくタイプのポケモンはシバさん、ゴーストタイプのポケモンはカリンさんにボコボコにされちゃいますし。まあ、すべて乗り越えたところでワタルさんはドラゴンタイプの使い手ですから、そもそもの火力が高すぎてってところでしょうし……」
「……もしかして、Aってものすごく強いトレーナーだったりするのか？」
ワタルがはたと気づいたようにAに聞いてくる。
「ものすごく強いかといわれればそこは微妙ですが……島めぐりを完遂するくらい……こっちでいえばジムバッジ8個の実力、と考えていただければ」
「かなり強いじゃないか！」
「うちの妹は強く賢く優しい、偉大な女性ですからね！」
ククイ博士が自慢げに言ってのけるので、Aはなんというかかなり気恥ずかしい。
「そうだA、シロガネやまに興味はあるかい？」
ワタルがいいことを思いついたとばかりに尋ねてきた。
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作者名：リトルポム | 作成日時：2022年4月17日 19時
