彼 ページ4
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少年のお母さんを探すために歩き続けた足は体力の限界。
疲れた〜と声に出しながらもふたりとも顔は笑っていた。
『今日のご飯何にしようか?』
「今日は疲れてるでしょ。僕が作るよ!」
『えへへ、じゃ、甘えちゃお!』
こんな何気ない会話も僕達にとっては大切な一時。
『あれ?あの子どうしたんだろ』
彼女の視線の先には木に向かってぴょんぴょんと飛び跳ねる女の子。
『お嬢ちゃんどうしたの?』
純粋な女の子は知らない僕達にも警戒する顔を見せず言葉を並べている。
「うさぎさんに もらった ふうせんが とれないの」
そう言って上を示す少女。
『安心して!お姉さんが取ってあげる!』
後先考えずに彼女はそう言う。
「ほんとに!ありがとうおねーさん!」
キラキラとした瞳でAを見る少女。
うん!と頷いて木に足をかけるA。
パッと風船に付いてる紐を取る。
取ったよ!と少女に笑顔を向け下りようと試みる彼女。
『どうしようまふくん。下りるの怖い』
下りるのが怖いと言うのだ。
ま「大丈夫、絶対に怪我させないから」
と両手をひろげる。
ゆっくりと下りて、少女に風船を渡すA。
ニコッと笑う彼女は少女顔負けの純粋な笑顔だ。
そんな彼女は優しすぎる。
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くっきぃ(プロフ) - ひなたさん» やったー!ありがとうございます!! (2021年5月14日 17時) (レス) id: 55a0ce32f8 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 感動しました。こういうお話し大好きです! (2021年5月13日 0時) (レス) id: 2ce6f0ea3f (このIDを非表示/違反報告)
くっきぃ(プロフ) - 千華さん» ありがとうございます! (2021年5月12日 17時) (レス) id: 55a0ce32f8 (このIDを非表示/違反報告)
千華(プロフ) - 感動じゃ… (2021年5月12日 15時) (レス) id: ff1aa8f056 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くっきぃ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=kukkili1007
作成日時:2021年5月2日 10時