思い出の書4冊目 ページ17
〜センラside〜
あの後も、結構騒いで寝るのはだいぶ遅かったと思う。
ふと、外が騒がしく感じて目が覚めてしまった。
時計を見ると、まだ夜明け前。
それにしては少し明るい気がする。
カーテンを開けると、村は
火の海となっていた。
あり得ない現実に、僕は思わず目を見張った。
どうなっとるねん・・・これ・・・!?
僕は急いで3人を叩き起こした。
船「うらたん、志麻君、さかたん!! はよ起きいや!!!」
3人は外の状況を見ると、僕と同じような反応をした。
僕達は急いで外に飛び出た。
周りは火で覆い尽くされ、聞こえるのは村人の悲鳴と
男の下品な笑い声。
1人の村人が倒れていたのを見つけて
僕達は駆け寄っていった。
浦「おい、聞こえるか!! 大丈夫か!!」
うらたんの声で村の人はうっすらと目を開けた。
村人「ああ・・・あんたらか・・・逃げな、海賊が・・・
来て・・る・・・。」
浦「おい、おいっ!!」
その人はそのまま動かなくなった。
僕は他に村人はいないか辺りを見回した。
すると、見てはいけないものを見てしまった気がした。
さかたんも、僕と同じ方向を見ようとした。
ああ、いけない。 さかたん、見てはいけない。
思っても声が出ない。
さかたんが完全に見てしまった。
そこにいたのは、殴られてぼろぼろの、あの女の子が
海賊に引きずられている姿。
抱いていたぬいぐるみは、引き裂かれ、女の子と同様
ぼろぼろになっていた。
坂「お、まえ・・・!!!」
さかたんが、今まで見たことないような形相になりながら
海賊に向かって走り出した。
でも、僕達は戦いなんてしたことがない。
さかたんは簡単に海賊に蹴り飛ばされてしまった。
他の村人も、女性や子供は海賊に連れてかれ
男性は容赦なくコ ロされた。
初めてみる残虐な光景に、僕は震え上がることしか出来なかった。
しかし、このままここにいては僕達も無事では済まない。
まだ、さかたんはあの海賊に挑もうとしている。
海賊は剣を抜き出した。
やばい・・・・・!!
僕は震える体に鞭を打ち、さかたんの襟首を掴んだ。
船「さかたん、逃げるんや!! 悔しいけど、逃げるんや!!」
志麻君も僕と同様、うらたんの襟首を掴み
引きずるように逃げ始めた。
僕達は必死に船へ向かって走った。
そして、急いで村から出航し、気がついたときは
村の見えない海の上だった。
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Ruina - 過去編すごく意味深い！これからも更新頑張ってください！ (2018年9月5日 17時) (
レス) id: 4f718e1884 (このIDを非表示/違反報告)
ありす - うわー！めっちゃ続き気になるー！面白いです!! (2018年2月23日 17時) (レス) id: 80a388aab0 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - おもしろいーー！！ (2017年8月24日 17時) (レス) id: 0f5fa8bb5a (このIDを非表示/違反報告)
孤黒 - (;_;)あ、あれ？め、目から塩水が、、、過去編ヤバかったです。(語彙力これからも応援しています。 (2017年8月17日 1時) (レス) id: 2a7062127e (このIDを非表示/違反報告)
manari(プロフ) - コメント失礼します！！めっちゃ感動しました…(泣)世界観も好きです！これからも頑張って下さい！！ (2017年8月15日 16時) (レス) id: b97d9f2d41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百合花日和 | 作成日時：2017年7月28日 20時
