【リボーン】異世界の傍観者来る！ [書き直し] (ページ10)

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八話　応接室ページ10

数十分走りまくった。

冬の間体育の授業であった持久走。こんなの時間の無駄だと思っていたが

こんな所で役に立つとは思わなかった。

でももう足が限界で誰もいなくなった放課後。

下駄箱の近くに倒れこむ。疲れた。もう足が動かない。

雲雀さんは私が倒れこんだ時に足を止めた。

　

「な・・なん・・で・・・追いかけ・・て・・・きた・・・の・・」

体を起こし、息絶え絶えのまま疑問を投げかけた。

雲雀さんは若干汗は掻いているいるものの涼しい顔をしている。

不満げな気持ちが顔に出ていたのであろう。私の顔を見て笑みを浮かべる彼にかすかな怒りを覚える。

最近の私はストレスで胃に穴が開きそうだ。

そしてこれからもストレスを感じるであろう。

　
　

「なんとなく」

　
　

　

「ふざけんな」

　

　

「君明日から応接室来てね」

　

　

「勝手に話を進めるな。

　

　

　行くけどさ」

　

　

そう返事をすると満足そうに校舎内へ入っていった。

　
　

　

　

「なんだったんだ・・・あれ」

　

次の日

戸惑いながらも昼休み。応接室の扉を開けた。

　

「遅い」

「すみません」

入るとすぐ睨まれる。謝るしかないだろ、これは。

ソファを指さした彼は一言「それやって」と言い、自分の手にあるプリントを眺める。

山積みになっている紙。やれと言われても何をしたらいいのかさっぱりで。

「何をやれと？」

質問に気分を害したのか眉間にしわがよる。無知ですみません。

口実だけの軽い説明を受けた後。静かに紙を手に取る。

　

　

半分終わった時点で夕方になっていた。

授業のことを完全に頭から消して、黙々と終わらせることに神経を注いだせいで

気づかぬうちに放課後。内心とてつもなくやってしまった感がある。

　

「もう帰っていいよ」

　

「あ、はい」

　

お疲れ様です、と挨拶をして応接室を後にした。

キャラと関わらないように頑張ったが不本意だから仕方がない。

彼と一緒にいるのはなぜだか心地よかった。

懐かしい感じがするのだ。なぜだろう。

　

　

　

　

　

　

そして少女は帰路につく

　