ギラギラ【wrwrd】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:385 hit

1 ページ2

「A！一緒に行こ！」

学校に向かおうと歩き出したとき、ある女の子が声をかけてきた。

「…うん、いいよ。」

彼女は華道ひより。学校での人気はまぁ凄い。
2年の頃に転入してきた。ひよりは初めてのテストでとんでもない偉業を成し遂げた。

彼女はこちらに来て初めてのテストで生徒会に勝ち、全校で1位になった。
勿論その出来事は学園中驚いた。
そのことで生徒会はひよりに興味を持ち、関わりを経て生徒会に勧誘した。
しかも生徒会長直々に、だ。

生徒会長はグルッペン･フューラー。
グルッペン･フューラーという名はあだ名だがほぼその名前で定着してる。
その他生徒会役員がいるのだが、人数が多い。

その生徒会役員の中に私の恋人がいた。
恋人と言えど元だが。
彼は私を嫌っていた。私の顔のせいだ。

私の顔には痣がある。顔の左側の方に。
醜く、化粧で痣を隠すことは出来ない。
それほどに広範囲だから。

彼は痣を嫌った。
私に向ける目はいつも冷たく、嫌悪の目だった。
彼は別れる瞬間まで私を嫌い続け、最後の最後で私を罵った後、去っていった。
そんな彼は彼女と付き合い始めた。
そう、ひよりと。

彼のひよりに向ける目は私とはとても違った。
心の無い彼がひよりに愛しい物を見るかのような目を向ける。
彼のひよりに対する態度がとても優しい。
私のときは私以外の女と遊んでたのに。

何度も何度も神を呪い、憎んだ。
この顔のせいで私の人生は最悪だ。
好きな人も失い、挙句の果てに友人に隣を取られる。

神様は何がしたいのだろうか。
人間の顔を描き、それを生まれてくる者よ輪郭に貼り付けているのか。
それならば私の顔は左で描かれたのだろうな。
もしも、神様が左利きならば、彼女と私の立場は正反対だっただろう。
本当に羨ましい限りだ。