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十三 ページ15

その頃買い出しに行っていた絵梨衣は買い物袋を持って頭を抱えていた



絵梨衣(全然仕事に集中できない…)



当の本人も自分の集中力の無さに頭を悩ませていた。その原因は、祭りの日の事




絵梨衣(214番…その名前を知っているのは、同じ出身の子だけのはず)




「____絵梨衣?」





絵梨衣(じゃああの子は……)





「____絵梨衣!」






絵梨衣(そんな訳ない…だってあそこはあの日…)







「スゥ……絵梨衣ッ!!」





先程から絵梨衣を呼ぶ声にやっと気がついた。絵梨衣が振り返ればそこにいたのは神楽。




神楽「大丈夫アルか?絵梨衣元気なさそうにみえるヨ」




絵梨衣(「大丈夫d(˙꒳˙* )ちょっと疲れてるだけ」)





神楽「まさかマヨやサドにこき使われてるアルか!?」




絵梨衣の疲れた表情を見て大丈夫かと心配してくる神楽。改めていい子だなと思えた瞬間



神楽「絵梨衣、こっちくるヨロシ」




絵梨衣(「どこ行くの?絵梨衣まだ仕事終わってない(´・ω・`)」)





神楽「毎日仕事ばっかしてるなら、ちょっとくらい休んだってバチは当たらないアル!」





神楽はそう言って絵梨衣の手を引っ張り、その場から離れていく。


買い出し途中であるのに休んでいいのかと不安になるが、神楽の誘いを断る訳には行かず、夜兎の力に勝てる訳もなくされるがままに連れていかれた





❀-❀-❀-❀-❀






神楽に連れていかれたのは公園。

遊んでいる子供たちと親しく話しているあたりよく遊びに来ているのだろう
普段公園なんてこない絵梨衣にとっては新鮮な場所だった




「神楽ちゃん、そのお姉ちゃんは神楽ちゃんのお友達?」




神楽「そうアルよ。友達の絵梨衣アル」





神楽の知り合いの子供に声を掛けられた。

人見知りな絵梨衣は神楽の後ろに隠れる。これではどちらが年上か分からない




神楽「絵梨衣、怖がる必要ないネ」




「ねっ!お姉ちゃんも遊ぼ!」




絵梨衣の服の裾を引っ張り、遊ぼうとさそってくる子供。絵梨衣はどうしたらいいのか分からずオドオドしている



神楽「このお姉ちゃんは私みたいに丈夫じゃないから気をつけるんだヨ?」



どこを心配しているんだろうとツッコミたかったが、子供に引っ張られてそれどころじゃなかった




❀-❀-❀-❀-❀




日暮れが近くなり、子供達も帰っていった。絵梨衣と神楽も帰ろうとしたが、神楽の首元に刃物が当たる




「動くな、夜兎族」

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作者名:Spica | 作成日時:2020年10月14日 0時

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