174戦 ページ27
しばらくしてウボォーが陰獣と戦っている間、アイディは崖下が見えないところでマチ、シズク、シャルナークそして後から参加してきたフランクリンとトランプをしていた
初めて遊ぶトランプにアイディは目を輝かせながら見学をしてルールを覚えていた
マチ
「ダウト」
シャル
「げ」
アイディが見ている限りここ数回の勝負で全てシャルナークが負けていた
がっかりするシャルナークを背にシズクはアイディに問いかける
シズク
「次は聖王様もやりません？」
アイディ
「うん！」
次の勝負でアイディも参戦することに
＊
シャル
「ダウト！」
アイディ
「あ…ごめんなさい」
自信ありげなシャルナークだったが、結果は負け。実はアイディはダウトが得意だったことが発覚した
シズク
「聖王様すごい、見てただけで覚えちゃった」
フラン
「中々やるじゃねぇか」
アイディが褒められている中、遠目から見ていたノブナガとフェイタンは何かを察していた
フェイ
「…まさかクーナ、聖王とワタシたち遊ばせるために預けたか？」
ノブナガ
「その可能性はゼロじゃねぇな。たまにはクーナも遊んであげればいいのによ」
マチと同様にクーナがアイディを溺愛していることは知っているが、苦手なのか恥ずかしいのか一緒に遊ぼうとしないクーナに呆れていた
気になったのかアイディはちょっと崖下を覗いて見たが、下は更に酷い状態になっていた
しかもちょうどその時ウボォーギンが陰獣の1人である蛭の頭にかぶりついた瞬間、更にウボォーギンの肩には大量のヒル
最悪な時に見てしまったアイディは涙目になりながらマチの背中に抱きつく
マチ
「怖いんだったらもう見るのやめな」
アイディ
「…うん、やめる」
落ち着いたアイディが元の位置に戻ろうと、団員達は急に耳を塞ぎ始めた
何事かと思い聞こうとしたが、次の瞬間アイディの視界が真っ暗に染まった
最後に見えたのは慌てて駆け寄り声をかけ続けるマチの姿
＊
マチ
「アイディッ！アイディ！？」
アイディを抱き起こし声をかけ続けるマチとアイディの様子を診るシャルナーク
シズク
「クーナさんに連絡いれますか？」
ノブナガ
「バカヤロー！そしたら俺ら全員殺されちまうぞ！？」
フラン
「しかしこのままにしておくわけにはいかないだろ」
そしてクーナに連絡入れるかで揉め始める団員達
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作者名：白兎＠ロップ | 作成日時：2020年5月23日 21時
