姉の変わりよう※オリジナル ページ33
宿儺side
つい先程まで倒れ込んでいた姉上が目を覚ましたが何か違うと感じた
何か違うが何処が違うのかまでは理解が出来なかった
とりあえず様子見だ
小僧は相も変わらず心配性で不愉快でしかない
姉も姉でそんな小僧よりも俺に来いとも思う
だが姉の表情がいつものと違った
今までならこの小僧にも愛情ありな顔をするが一切しとらんかった
今回の任務とやらで小僧と姉上が出かけていた
俺は小僧の中に居るわけだ、当然任務とやらに行く
虎「うげー、呪霊多くね?」
前貴『そうね、早く倒しましょう』
喋り方がやけに昔に似ている気がする
そうこうしている内に呪霊がわんさかと溢れ出した
戸惑う小僧の横で姉は冷静に分析していたのか
前貴『ケヒッ』
確信した、彼奴は姉であって"姉ではない"
恐らく呪霊の攻撃で精神にやられているのか、そもそも小僧の姉の精神がやられているのか
もしくは医療の女が言う『前世の力』が戻りだしているのか
ただ、今の姉は正直気味が悪い
何故だろうか、同じ姉なはずなのに違うと思うとおぞましく感じる
虎「姉ちゃんなんか笑い方宿儺みたい」
前貴『当たり前じゃない、私は宿儺の姉なんだから』
やはり違うな、本来の姉ならこの小僧にも愛しい表情をする
今の彼奴は姉ではない
「契闊」
俺は小僧の体を借り、彼奴に話しかけた
「貴様、姉では無いだろう誰だ」
こちらの話を聞いているのか、ずっと笑ったままこちらを見る
前貴『何言ってるのよ私は貴方の姉のAよ』
動き一つ一つが姉のと代わりがないがやはり気味が悪い
姉の顔をした何かだ
前貴『でもこの様子じゃまだまだね』
なんだ、いきなり不気味な笑いをしだしたんだ彼奴は
だがすぐに姉のいつも通りの
前貴『宿儺』(ニコッ)
1分後に俺は生得領域に居た
あの後小僧に何か言われたが何も話す気など起きなかった
姉では無いはずだが姉の顔を見た瞬間、
「やはりあれは姉の表情だ」
偽りのない真っ直ぐな目で俺を見たあの瞳
笑いかけたあの笑み
全て俺にくれたもの
あれは姉ではなかったのだろうか
「不愉快極まりない」
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ゆうな - すごい面白かったです (2022年12月28日 19時) (レス) @page38 id: ba0e481756 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミクリン | 作成日時:2021年4月6日 14時