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ほしはぐっと涙をこらえて
ふたりを強く抱き締めた
「ありがとうね
二人とも元気でね
また会おうね
ほら、男の子なんだからもう泣かないの」
ほしは二人の頬にちゅっと唇をつけた
二人ははずかしそうに頬をそめ
涙をごしごしふいた
「また、ね」
燐「ん、またな！」
雪「ありがとうねえさん」
ほしが車に乗り込むと
メフィストもほしに続いて車にのった
車は直ぐに発車した
メ「以外ですね貴女…そんな顔するんですね」
「…どんな顔だよ」
メ「さぁ涙をふきなさい
今日は晴れの日なのですがら
新たな世界への門出ですよ？
それに今から大事な仕事もあるのだがら」
「なっ、泣いてないし！
てか、何でそんなに嬉しそうなんだ！」
メフィストはポカンとしてほしにむきあった
メ「当たり前じゃないですが…
私が決めたこととはいえ
三年間も別々に暮らしていたのです
また一緒にいられると思えば嬉しいに決まってます」
「…そう」
ニコニコとしたメフィストは
鼻歌でも歌いそうな位ごきげんだった
ほしは車の中から
見慣れた町を目に焼き付けようと窓の外をながめた
次は何時ここにこれるのかな…
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「かぁ〜俺こういう式とかごっさ苦手や
はよ終わらんかなぁ〜」
正十字学園入学式
春胸を膨らませながこの門を越えてきた者で溢れる講堂は
真新しい制服に包まれた学生が
そわそわと座っている
新入生代表の言葉…特進科ほし・ファウスト
“はい”
そう名前を呼ばれたのは
髪の毛短い小柄な女の子だった
(ほし・ファウスト…あいつが)
ほしの登場に新入生はざわざわと騒ぎ出した
新入生代表ってことは成績トップという事だ
ほしが話だしてもざわつきはおさまらなかった
高校生にしては落ち着いた声のだし方
大人びている表情に男子生とは顔を赤くしている者も多い
淡々と言葉を並べ代表の言葉をおえたほしは深々と頭を下げてもとの席についた
「か、肩がこる…」
わかってはいたが名門正十字学園にかようものは
頭が凄くいいお金もちが多い
どちらかというとが雑なほしは
正直やっていけるのか不安でいっぱいだった
教室につくと黒板にはられた席順に自分の席についた
「ねぇ貴女」
「？」
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作者名：月。 | 作成日時：2018年12月7日 17時
