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【57】 ページ8

捺稀に教えてもらった映画館に来た。

?「Aちゃん…?」

「音花ちゃん…?」

12年ぶりに会った音花ちゃんは

とても大人の女性だった。

音花「すっごい久しぶり」

そう言って抱きしめてくれた。

昔から私のことを妹のように

可愛がってくれた音花ちゃん。

今はいーくんの彼女。

音花「一緒に映画見る?」

「ううん…いーくんが見られればそれでいいから」

音花「Aちゃん…」

「それに…7年ぶりだから忘れてるかもしれない」

音花「そんなこと…」

「いーくんは…嫌なことは記憶から消去しようとする。だからあの事件のことも、私のことも覚えてないかもしれない」

そうやって昔いーくんは記憶喪失になった。

音花「ごめんね…何も出来なくて…」

「気にしないで?音花ちゃんは何も悪くない」

?「音花?」

音花「あ、瑞希くん…」

私の後ろから話しかけてきた人は

すごくかっこよくなった瑞希くんだった。

その隣には可愛らしい女の子。

瑞希「あれ、唯月まだ来てねぇの?」

音花「唯月くんは映画のチケット買いに行ったよ」

「…音花ちゃん、ありがとうね」

私が立ち去ろうとすると

後ろから聞こえてきた声に

足が止まってしまった。

?「音花お待たせ」

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作者名:ちみゅ | 作成日時:2016年3月11日 23時

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