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【95】 ページ46

「はい、お茶」

音花「ありがとう」

部屋に入ってからというより

会ってからずっといーくんと瑞希くんは無言。

蓮月「Aちゃん、あのな」

唯月「蓮月、俺が話す」

いーくんの顔が真剣だから

私も真剣に向き合わなきゃって思った。

唯月「まず最初に…あの時はごめん」

【あの時はごめん】その言葉は

どっちのごめんなの?

映画館で私に気づけなかったこと?

それとも…私が離れたくないと言った時

私を離したこと?

唯月「ずっと後悔してた…Aちゃんがいない毎日があんなに楽しくないってことを、離れて初めて実感したんだ」

いーくんは特におばさんから気に入られていて

手紙や電話をすることも出来なかった

私と連絡を取り合うことを禁じられていたと

全て教えてくれた。

唯月「それにこの前も、せっかく会いに来てくれたのに…」

12年連絡を取り合えなかった私といーくん。

12年前の私はまだ小学生。

そりゃ分かるわけないよね。

唯月「Aちゃんが走っていった時、音花が名前を呼んだんだ。それでハッとした。Aちゃんが会いに来てくれたんだって」

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作者名:ちみゅ | 作成日時:2016年3月11日 23時

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