☆Re: -3- ~これからのこと~

26.楽屋 ページ26

「みっくん、タオル取って？」

宏光「あぁ」

濡れたタオルをみっくんに取ってもらい

優樹くんの顔を拭く。

「ふふ、ほんと…お父さんそっくりだね」

優樹「ほんと…？」

「うん、ほんと」

その高い鼻も、くるくるの髪の毛も

全部太ちゃんそっくり。

優樹「お母さんはね、僕より寂しいんだ」

「…そうかもね。1人で育てるって大変なんだよ」

宏光「A…」

「でもね、お母さんは優樹くんがいるから、強いお母さんになったんだよ。優樹くんを1人で育てるって決めたあの日から…お母さんは自分の夢を潰してまで優樹くんを守るって決めたの。だって、優樹くんは、お母さんとお父さんの、大切な宝物だから」

彩愛ちゃんが夢を潰してまで

優樹くんを産むと決めたのは

太ちゃんとの大切な宝物だから。

優樹「宝物…？」

宏光「そうだよ、子どもはどんな親だろうと、自分たちにとって宝物だよ」

優樹「いつか…お父さんにもそう言ってもらえる日が来るかな…」

「大丈夫。必ず来るよ」

彩愛と太ちゃんが素直になれば

いつだって幸せになれる。

27.楽屋→←25.楽屋

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す