☆Re: -2- ~あの日までのこと~

19.何も出来ない - 藤ヶ谷side ページ19

起きたらAがいなくて


部屋かな？って思ったら


真っ青な顔してトイレから戻ってきた。


太輔「どうした！？」


「何でもないの…」


そんな顔で何でもないわけがない。


太輔「とりあえず横になろっか」


ソファに寝かせるが


変わらず少し苦しんでる。


太輔「何が欲しい？」


「私の部屋の…机の上の…引き出しの…1番上の…痛み止め…」


太輔「取ってくるから待っててな」


俺はAの部屋に行った。


よくよく考えれば


Aの部屋に入るのは初めてだ。


でもそんなことより


Aに言われた痛み止めを探すが


見つからなかったので


自分の偏頭痛用の痛み止めを持ってきた。


太輔「Aの痛み止め、なかったから俺の痛み止め持ってきた」


白湯と一緒に飲ませると


少し落ち着いた。


でも顔色は変わらない。


太輔「どこが痛い？」


「お腹と…腰…」


太輔「湯たんぽ作ってあげるな」


女性特有のアレだって


痛む場所を聞いてわかった。


彼女だっていた事あるし


そのへんは理解してやれるほうだと思ってた。


でも痛みは想像以上みたいで


一向に顔色も良くならなくて。


俺は何もしてやれなかった。

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