総督さん、無感情少女を拾ったようです

第五話 また子side ページ6

また子side



あの女の子は、今は部屋で眠っている


晋助様は医者の診察が終わると何も言わず部屋から出ていってしまった




晋助様が女の子を連れてきた理由がますます分からないッス…




万斉｢晋助が連れてきたおなごというのはそやつか｣


武市｢んふっふっ…晋助殿も私と同類だったとは｣


また子｢晋助様とテメーを同じにすんなロリコン！｣


武市｢ロリコンじゃありません、フェミニストです｣




また子｢それより気になることがあるッス、これを…｣




私は女の子の首元にかかった髪を避けた


そこには『OMEGA001』と黒い刺青が彫られていた


万斉先輩は聞いたことがないと首を横に振る





武市｢OMEGA…どこかで聞いたことがあるような…｣





高杉｢『OMEGA』…あらゆる星に拠点を置く多星籍の研究組織。表向きはただの生物研究所だが裏じゃ人体実験が横行してるって噂だァ｣




晋助様は片手に書類の束を持って部屋に入ってきた


なるほど…先程はそれを探しに出ていったんスね！




武市｢なるほど…思い出しました。私もそのような噂を聞いたことがあります。その星の住民を誘拐し、肉体を改造して身体能力や戦闘能力を極限まで上げさせた殺戮兵器を製造する研究を行っていると…｣


また子｢じゃあこの子もその殺戮兵器ってことなんスか…？｣


高杉｢ソイツァ俺達が今日襲撃した屋敷の主人に飼われてた殺し屋だ…あながち間違っちゃいねーだろうよ｣




そんな…ひどいッス…


こんな小さな女の子を実験台にして、しかも無理やり人殺しをさせるなんて




万斉｢晋助…主はなぜそうと分かってこの者を連れてきたのでござるか｣










高杉｢さァな……ただの気まぐれだ｣




晋助様は窓の外を眺め煙管をふかしながらそう答えた

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