総督さん、無感情少女を拾ったようです

第二十話 (名前)side ページ24

Aside



しんすけ


見えなくなった


命令ない


動けない








ドンッ







｢痛ってぇ〜、何しやがんだこのガキィ？骨折れたじゃねーか｣


｢兄貴にぶつかっといて挨拶なしかよ、あ？こりゃ治療費たんまり必要だなァ…お父さんかお母さんとちょっと話がしたい、どこにいる？｣


A｢……｣


｢おい、シカトすんじゃねーよ｣


A｢……｣


｢調子にのんなよクソガk…｣


｢待て待て、顔をよく見てみろ。目ん玉は金色でかなりの美形ときた。コイツを吉原に売ればかなりの金になるんじゃねェか？｣


｢さすが兄貴！そうと決まりゃァ｣




腕


つかまれた


引っ張られる








ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛﾛ…


ドガッ！！








二人


飛んだ




｢あ？？今何かぶつかったような…、まいっか｣




｢『まいっか』じゃねェだろ！！俺たちオメーに引かれてんだよ！！｣


｢え？『惹かれた』？
もしかして俺のファン的な感じ？｣


｢そっちじゃねーよ！！｣


｢あーそっちじゃないのね、うん
悪ィけど俺アッチの趣味はねェんだわ｣


｢アッチでもねーよ！！
一向に遠ざかってんだろーが！！｣




銀だ


銀って


書いてある




｢おいこの際コイツはどうでもいい、とっととずらかるぞ｣


｢へ、へい！｣





また


つかまれt…





｢ちょっとー？ごっついオッサンがそんなちっせえガキ無理やり連れてどこ行くつもりですかー？｣


｢関係ねーだろーが！つーかテメー手ェ離せや！！｣




この人


力


強い




｢あァ？｣ｷﾞﾛｯ




｢ヒィっ！｣


｢しっ…っ失礼しましたァッ！！｣




逃げた


いなくなった




｢おーおー逃げ足が速ェこった

んで、おめー大丈夫か？

怪我とかしてねェ？｣




白い


もじゃもじゃ


こっち


くる




｢おめーもしかして迷子か？
ここにゃ誰と来たんだ？
しゃーねぇから探してやるよ
置き去りにして何かあったら目覚めが悪ィしな｣




あれ


しんすけの声


聞こえる





『こ』 『い』


『は』 『や』 『く』『こ』 『い』




しんすけ


いた




A｢……うん……｣





ダッ…！





｢あ、オイっ！｣

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