壱の刻 出会い ページ2
『引けねーんだよ!!引けねー理由があるんだよ!!!
東京卍會、キヨマサ……勝つには俺を殺すしかねーぞ……!!
___ぜってぇ、負けねぇ…………!』
タクヤの代わりで始まった王対奴、隷の対決。
正直、腕っぷしで俺がキヨマサ君に敵うとは思えない。
でも、やるしかない。
ここでキヨマサ君に勝って、佐野君にも会って…
今度こそ、俺がヒナを救うんだ……!
「上等だ!バット持ってこい!!
殺してやるよ……早くしろゴルァ!」
キヨマサ君のその言葉に、ざわめきが起こる。
タイマンじゃ無かったか、マジで死んじまうんじゃねえか、そんな言葉がチラホラと聞こえてくる。
焦ったその時、
「おい、キヨマサぁ 客が引いてんぞ。
ムキになってんじゃねぇよ、主催がよ」
「ねぇケンチン、どら焼き無くなっちゃった」
この2つの声で、場の空気が変わった。
「「「「「お疲れ様です!総長!」」」」」
辮髪、こめかみに龍の刺繍を入れた長身の男と小柄な学ランを羽織った少年がやって来る。
すると、ざわめいていた人達は一斉に頭を下げた。
コイツが東京卍會のトップ、佐野万次郎……!?
悠々と歩く小柄な少年の姿は、キヨマサ君が名前を出すことも禁じるような存在とは見えなかった。
俺達を奴、隷扱いしていた赤石くんの声にも、目の前の少年は全く反応しない。
あの赤石くんを無視するなんて、どれだけ強いんだ……!?
「なぁお前、名前は?」
『は、花垣武道……』
でも何故か俺には話しかけてきて、俺のダチな、とも言われた。
本当に中学生?と聞かれたときはビビったけど……。
「_____てか、本当に喧嘩賭博なんてやってたんだ。くだらねー、ダテちゃんの言うとおりじゃん」
_________ダテちゃん?
「当たり前だろう。俺の邪気眼に狂いは無いからな」
聞こえてきたのは、昨日俺が夜に話したあの声だった。
キヨマサ君を愚民なんて言ったり、東京卍會のトップにタメ口だなんて、何者なんだ……?
その瞬間、近くにあった木から人が飛び降りてきた。
「えっ!?」
かなり高い所から綺麗に着地したから驚いた訳ではなかった。
俺が驚いたのは、その人の容姿だった。
黒色の服装。
血色感の無いクマ。
左目に付けられた真っ黒な眼帯。
大きな十字架のピアス。
両手に巻かれた痛々しい包帯。
厨二病、そう言うのに相応しい姿だった。
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皇 - コメント失礼します!すごく面白いです!話の内容もわかりやすくて、自分の好みでした!このような面白い作品をつくってくださりありがとう御座いますm(_ _)mこれからも応援しています! (2022年1月20日 21時) (レス) id: 1473541b99 (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - 続編おめでとうございます!続編楽しみに待ってます! (2022年1月19日 20時) (レス) @page43 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - すごく面白いですww厨二病主人公大好きなのでこの小説を作ってくださりありがとうございます!更新頑張ってください!応援しています\\\\٩( 'ω' )و //// (2022年1月14日 16時) (レス) @page38 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - ダテちゃん可愛いww (2022年1月13日 19時) (レス) @page3 id: 3fca84560f (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - っっっ…ブフォwww!いやもう笑う要素ありすぎて…w主視点ダメだこれ…www (2021年12月22日 16時) (レス) @page19 id: aa46f024f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白崎 | 作成日時:2021年10月24日 11時