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プロローグ ページ1

side武道

「貴様、何故あの不良に歯向かおうとしない?」

タイムリープしたら喧嘩賭博に参加させられて、キヨマサ君にもボコボコにされた後。
1人で泣いてたら、上からそんな声が降ってきた。

『!?』

「安心しろ。俺はあのような愚民どもと違って貴様に手を上げるつもりは無い。
己より弱き者を慈悲なく虐げるなど、許されない大罪だ」

声のする方を探したら、木の上に人影があった。
暗くて顔はよく見えないけれど、俺よりも高いであろう背丈だった。

『歯向かうって……見てたのか?』

「勿論だ。喧嘩賭博などというくだらない愚民の娯楽に参加させられて、情けなく地に伏してゆく所からだ」

うわ、結構最初の方からずっと見てたんだ……

というかこの人、キヨマサ君達のこと愚民どもなんて言ってる……もしかして、キヨマサ君達よりも強い自信があるのか?

それに、歯向かおうとしないって……俺とキヨマサ君達じゃ数も実力も違う。
見てたんだったらその差なんて分かるはずだろ…?

「貴様はあやつらに虐げられていたが、眼まで諦めたような色をしていた。
圧倒的な(パワー)の差に恐れてしまう心もあるだろう。だが、心まで諦めてしまっては、永遠にあやつらの操り人形(マリオネット)ではないのか?」

………心、か。
確かに、俺がこのままだったら、また同じ道を通るだけだ。
それじゃあ意味がない。
またヒナを死なせてしまう。
諦めたら、折角のチャンスも駄目になるよな。

この人、もしかして俺にアドバイスをくれてるのかもしれない。
おそらく、直接歯向かうことは出来なくても諦めてはいけない、と言ってくれてるんだと思う。

「…………少しは歯向かう心が芽生えたみたいだな。」

『あの、君は______』

顔を上げて声をかけようとしたとき、その人影は既にいなくなっていた。

『………何だったんだ…………あの人は……』

厨二病っぽい言葉遣いだったけど、意外と良い人だったのかも……しれない。






__________________




『しかし自身の族で大罪を犯した者がいるとは…情けないな。』

木から飛び降りた男はぽつりと呟く。

『明日、このような娯楽には終止符を打とう。あやつらにはしっかりと相応の罰を受けてもらわねばならないな』

ポケットから取り出した携帯を使って、メールを送信する。

十字架のピアスを揺らして、彼は歩き出した。

壱の刻 出会い→



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- コメント失礼します!すごく面白いです!話の内容もわかりやすくて、自分の好みでした!このような面白い作品をつくってくださりありがとう御座いますm(_ _)mこれからも応援しています! (2022年1月20日 21時) (レス) id: 1473541b99 (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - 続編おめでとうございます!続編楽しみに待ってます! (2022年1月19日 20時) (レス) @page43 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
Makua*ぼっち - すごく面白いですww厨二病主人公大好きなのでこの小説を作ってくださりありがとうございます!更新頑張ってください!応援しています\\\\٩( 'ω' )و //// (2022年1月14日 16時) (レス) @page38 id: 9133ec87fb (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - ダテちゃん可愛いww (2022年1月13日 19時) (レス) @page3 id: 3fca84560f (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - っっっ…ブフォwww!いやもう笑う要素ありすぎて…w主視点ダメだこれ…www (2021年12月22日 16時) (レス) @page19 id: aa46f024f7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白崎 | 作成日時:2021年10月24日 11時

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