君の隣に 5【東リベ×呪術廻戦】 (ページ30)

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2018年─6月1日受肉の未来予知ページ30

唐突にどこかの学校の校舎が視えた。

『バカ！！やめろ！！』

恵の焦った声のあと、誰かが小さい何かを飲み込む。

瞬間、その体に異変が怒って『ケヒッ！ケヒヒ！！』と不気味な笑い声を上げた。

『あぁ！やはり光は生で感じるに限るな！呪霊の肉などつまらん！！人は！女は何処だ！！』

禍々しいまでの呪力がドンドン膨れ上がって────

＊＊＊＊＊

「っ！………うっ！…め、ぐみっ……！ハッ！！……恵！！？」

はぁはぁと息を切らして起き上がる。

少し眠くなって、机に頬を寄せて昼寝のつもりが辺りは暗くなっていた。

今のは…未来予知！！

あの禍々しい呪力は特級、それもかなりヤバイやつだ。

人が受肉したということは、あの小さい何かは特級呪物ということになる。

一体、いつの未来？

兎に角、恵を探して特級呪物が関わるような任務に遭遇したら注意する様に言わないと！！

ガタッと椅子から立ち上がると私は校内を駆け回る。

「恵ぃー！どこ！？」

探していると近くから「アハハ」と悟の笑い声がした。

一応、恵の担任だから悟に聞こうと近付くと電話をしているようだった。

「え？……………マジで？ウケるね(笑)それ回収するまで帰ってきちゃ駄目だから。……………じゃあ、よろしくねー」

通話を切った悟が私に話しかけてくる。

「恵なら昨日から仙台出張だよ。どうしたの？」

私が大声で恵を探していたのが聞こえていたのか、尋ねてくる。

「未来予知を視たの！恵が受肉した特級と対峙することになりそうだから忠告しようと思って」

言えば少し魔を置いて「それ、ほんと？」と尋ねた悟が固まった。

「うん。ついさっき視た」

答えると悟が顎に手を当てて考える。

「……Aさぁ、僕が仙台に行くって言ったら付いて来る？」

「は？……こっちは真面目に言ってるんだけど？大体、今の私は基本高専から出られないんですけど？？」

突拍子もない質問にイラッとした私は、悟に鋭い視線を送る。

「待って待って！恵に関係してるし、僕も真面目だから！！…で？どう？行く？行きたい？行きたいよね？？」

関係あると聞いて私は気持ちを切り替える。

そして“行きたい”と言ってほしそうな悟の聞き方にたじろぐ。

「…そりゃあ行きたいけど。私は高専から出られないし」

「任務ならOKでしょ」

ニッと笑う悟。

「え？任務」

「そ。恵の手助け。援軍だね。決まり！翌朝、上に話しとく」

私の返事を聞かずに悟は動き出した。