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見送り ページ23

「伊地知さんずっと待ってくれてんだぞ」

「しゃけしゃけ」

「あっ、いえ。仕事ですから構いません」


真希と棘とパンダと優太。

この4人を見ていると、自分たちが学生だった頃を思い出す。


「それじゃあ行ってきます」

麓で車に乗り込んだ優太が窓から顔を出す。


「気ぃ付けてな」

「寂しくなったら電話しろよ」

「こんぶ」


真希、パンダ、棘の3人が名残惜しそうに優太を見た。


「Aさんも硝子さんも!ありがとうございました!」


手を振る優太に手を振り返す。

こうしてきよちゃんが運転する車が発進した。


優太を乗せたその車が見えなくなるまで見送る。

パンダと棘はずっと手を振っていたけど、車が見えなくなると手を下ろす。


「行ったな……」

「あぁ」

「しゃけ」


「うっし!戻って鍛練すっぞ〜!」

いつまでもウジウジするのは性に合わないらしい真希はさっそく動き出す。


「私たちも戻ろうか」と硝子に声をかけた時、「お?」とパンダが何か見付けたようで声を上げる。


「誰か来てる」


その声に高専へ続く麓までの道を振り返る。


じっと眺めると、黒髪に金のメッシュが入った男と黒髪の男が歩いてきていた。

まだ遠目だったけれど、何となく見覚えのあるシルエットに、よーく目を凝らす。


「…………えっ?…タケミっちと一虎……?」


私が呟くと硝子も「え?」と目を凝らす。


何で?


と言うか、高専の場所は天元様の結界術で毎日配置が変わるのに、どうして二人がここに来られるの?

それに、タケミっちには呪術師の話しはしてあるけれど、今私が高専にいることまで伝えていない。


今までのタイムリープで得た情報??

だとしても、一虎は呪術のこと何も知らない筈だ。


「っ、パンダ!取り敢えず高専の敷地に隠れてて!!真希と棘も!」


パンダは一虎がいる限り説明すら出来ないし、真希は真希で槍の呪具を持っているから、目立ちすぎる。


私が指示すると「おう!」とパンダが慌てて麓を駆け上がる。

その後を頷いた真希たちが続いた。


直後、私たちの姿に気付いたらしいタケミっちが手を振ってくる。


「Aさーん!!」


バタバタと駆け寄ってくるタケミっちと一虎。


「良かった!Aさんのこと探してたんっスよ。佐野家に何度か行ったんスけど誰もいなくて、ここに来たら何か分かるかなって……」


坂道で息を切らしたタケミっちがそう言う。


実家には暫く帰れてないし、弟も家出してるから当然だ。

タケミっちと一虎→←2018年─5月25日 硝子とお茶



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設定タグ:東京リベンジャーズ , 呪術廻戦 , クロスオーバー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:月見 | 作成日時:2023年7月1日 13時

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