君の隣に 4【東リベ×呪術廻戦】 (ページ23)

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佐野家ページ23

「着いて来て」と硝子と悟に声をかけて玄関へ向かう。

ガラガラと引戸を開ければ、朝食のいい匂いがした。

「ただいまー」

「はーい！ちょっと待ってね！！今、手が離せないの」

奥からエマの声。

たぶん、今は調理の真っ最中なのだろう。

二人を連れてリビングに向かうと案の定、エプロンを付けて料理をするエマと、リビングで新聞を読むお爺ちゃんの姿があった。

「お邪魔します」

挨拶した悟たちの声にエマが驚いてキッチンから顔を覗かせてくる。

「えっ！？硝子と五条さん！？」

その声にお爺ちゃんも顔を上げた。

「五条だと？」

「実家に帰るって言ったら、一度見てみたいって聞かなくて、連れてきちゃった」

適当に嘘を着いて私はお爺ちゃんに二人を紹介する。

「孫がいつも世話になってるようだな」

そう言いながら悟を見るお爺ちゃんは何処か探るような視線を悟に向けていた。

まぁ、御三家の五条が目の前にいるんだから、警戒するのは当然か。

「おはよ………」

のそのそとした足取りで、ほつれてヨレヨレになったタオルケット片手に寝ぼけたマイキーが起きてきた。

「あっ、マイキー！やっと起きた！」

「マイキー？」と硝子と悟が顔を見合わせる。

「………あれ？何で姉貴が家にいんの？それに悟も……」

「マイキーってば、昨日Aも呼んであるからって話したでしょ？」

もうっ、とため息混じりのエマの声が響いてくる。

そして、硝子と悟はというと、寝ぼけ眼を擦るマイキーの様子に瞬きを繰り返していた。

「なんかAの弟、雰囲気違うくない？」

「これ人違いだろ？」

「まぁびっくりするよねー。でも正真正銘、私の弟。マイキー本人だよ」

東京卍會の総長にして、無敵のマイキーと呼ばれる弟。

そんな弟にだって、こんな可愛いらしい一面があるということだ。