2017年─12月30日 悟と直人(作者より) ページ19
─Bad Endの未来 part2 おまけ─
年の瀬が迫る中、彼女の為に買った花を持って目的地に辿り着くと、そこに先客がいた。
佐野家の墓の前で手を合わせるのは見知らぬ男だ。
それでも、こちらに気づくとその彼が問いかけてくる。
「五条悟さんですか?そうですよね?」
呪力量の少ない、見るからに一般人の男が僕の名前を言ってのけた。
「えー!なんで知ってるの?僕って有名人?」
イェイと明るく話すと目前の男が彼女の名前を口にした。
「Aさんから聞いていました。見るからに怪しい胡散臭い格好した白髪頭の失礼な男性がいると」
「………。」
うん、その紹介で僕だと判断されるのは嫌だな。
「Aも君も失礼だねぇ。…で?どちら様?」
聞くと「あぁ、すいませんまだ名乗っていませんでしたね」と少し慌てた後、彼が自己紹介を始める
彼の名は橘直人。
刑事らしい。
「Aさん、弟さんの為に一生懸命な方でしたね。それでも貴方と道を違えることになったこと、後悔しているようでした」
「へぇー、Aは君にそんな話したの?」
意外だな。と思っていると、直人が首を横に振るう。
「いえ、僕がそう感じたんです」
「…。」
「五条さんのこと好きだったんですね」
あの日、最期に見たAの顔が頭を過る。
一緒にいられない立場になってからもずっと好きでいてくれたのだと思うと、愛しさが込み上げる。
「そんなに想われてたとはね…」
ポツリと呟いた言葉はふわりと吹いた風に流されていった。
*****
五条と別れた後、直人は署までの道のりを歩きながら祈った。
今度、未来が変わったら…
どうか、Aさんと五条さんが一緒にいられますように。
─Bad Endの未来 part2 おまけ─終─
*****
作者から
お久しぶりです。
中々更新できず、すみません。
最近、忙しくて下書きが進められていないことと、この先の展開でもう少し考えたい箇所があり、今まで更新出来ずにいました。
恐らく年内はこのペースになるかと思います。
年始辺りに下書きが進めば、更新頻度を戻したいと考えています!
それまでしばらくお待ちください。
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作者名:月見 | 作成日時:2022年11月8日 22時