君の隣に 1【東リベ×呪術廻戦】

疑問 ページ32

「エマの下着姿を見ただぁ！？ヒナという可愛い彼女がいる癖に！なんてヤツだ！私が懲らしめてやる！！」

エマの下着姿を見たという出来事に私の怒りは一気に沸点を越えた。


「あ！待って。それ必要ないよ」

そう言って私を宥めたエマがあの日の出来事の続きを教えてくれる。

どうやら、エマはそのすぐ後に東卍の集会でタケミっちと再会したらしい。


「で、ヒナってば、その辺に転がってたバットでタケミっちのことボコボコにしちゃった」

アハハハとエマが笑う。

「もーやめてよー」とヒナはヒナで恥ずかしそうに顔を赤くした。


エマの下着姿を見た件については、ヒナによってしっかりと絞られていたらしい。

ってか今のエピソードを聞く限り、ヒナはもう十分強いのでは？？

私が教えることある？？


話して歩いていると、あっという間に病院に着いた。


「ここだよ」と言ったヒナの声に患者の名前が書かれたプレートを確認すると“花垣武道”と記されている。

中に入ると金髪の少年がぐっすり眠っていた。

当たり前だけど顔中傷だらけだ。


なるほど。コイツも不良か。


昨日、エマから連絡を貰った後、私は隆に電話をかけた。

マイキーとドラケンが喧嘩を始めた経緯を知りたかったからだ。


隆によると、どうやら愛美愛主と揉めたことが喧嘩のきっかけらしい。

パーちんの親友が愛美愛主のメンバーに袋にされ、その仕返しに8月3日に愛美愛主と喧嘩することが決まっていたが、それよりも先に事が起きた。

東卍が使っている廃工場でマイキーやドラケン、パーちん、ぺーやんで話していたときに愛美愛主が乗り込んできたのだ。


『タケミっちは愛美愛主が乗り込んでくる前にやって来て、愛美愛主との抗争を止めるよう言ったらしいぜ』

『ふーん、で？喧嘩は東卍が勝ったの？』

『あぁ。マイキーがいるしな。ただその後、パーちんが長内を刺して警察(サツ)に捕まったんだ』


隆はその場にはいなかったようだが、この喧嘩により愛美愛主は東卍の傘下になったそうだ。



「………。」


ヒナはどちらかというと真面目そうな子。

そんな子が不良であるタケミっちのどこに惹かれたのやら………なんて、お節介なことを考えてしまう。


それにしても、どうしてタケミっちは愛美愛主との抗争を止めるように言ったのかな？


チームがぶつかり合う事なんて珍しくはない。

それなのに、何故他人のチーム争いを止めたんだろう？


そんなことを疑問に思った。

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