呪術実習 ページ14
入学して二日目。
早速、呪術実習が入る。
2-2でやるらしく、私は傑とペアになった。
「2-2の実習つっても、俺じゃオマエらの実習になんねーかもな」
校庭に出るなり、悟がそう言う。
「何それ。そんなのやってみなきゃ分かんないでしょ?」
「見れば大体相手がどんな術式持ってるかぐらい分かるからな」
そう言って悟が掛けていたサングラスをずらした。
綺麗な瞳を晒して、呪力を見通して微細な操作を可能にすると言う六眼で私たちを見る。
「取り込んだ呪霊を下僕として使役できる呪霊操術と、一度触れたことのある相手の次の動きが見える未来予測……夢で未来予知的なのも見れるなんて便利だね〜。でも、こっちは大したことないな…」
ゴクリと唾を飲み込む。
噂には聞いていたけれど、何でもお見通しらしい。
無下限呪術とやらも果たしてどんなものか…
「いいよ。此方だってアンタの術式知ってんだもん。私の術式は大したことなくて悪かったわね。まぁ、お互い持ってるもの出し合ったんだし、これでフェアなんじゃない?」
「Aは煽るタイプなんだね」
傑の言葉に「どーもっ」と返してニコッと笑う。
「フェア…ね、まぁどんな呪霊を出してくるか分からない傑はともかく、オマエみたいなひょろいヤツなら余裕で勝てそうだけど」
「人を見た目で判断しちゃダメって習わなかった?」
「初耳だな」
「確かに、私はアンタに勝てないかもしれない。でも、負けない自信もあるよ」
「言ったな?」
悟の視線が鋭く尖った。
「お前達、いつまで無駄話してる!」
グランドの端から正道のそんなヤジが飛んで来る。
さすがに話しすぎたらしい。
「じゃあ、始めようか」
悟の言葉を合図に一斉に動き出す。
と言っても、硝子はグランドの端に逃げてるけど。
けれど、私には関係ない。
この五条悟にこれ以上好き勝手言わせる訳にはいかないのだ。
先ずは様子見かな。
グッと握った拳に呪力を込めると悟めがけて思いっきり一撃を入れる。
「っ!?」
けれどそれは悟の体に振れることなく、寸止めのまま終わった。
確かに振った拳は何かに邪魔でもされているかのように、悟に入ることは出来なかったのだ。
………これが、無下限呪術による無限。
反撃が来ると一瞬のうちに判断しつつ、攻撃を仕掛けているであろう傑の邪魔にならないよう私は身を翻す。
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月見(プロフ) - ミルねこさん» ありがとうございます!こんな内容にしたら面白そうだな〜と思って書き始めたお話を気に入って貰えて嬉しいです(*^^*)最近は更新サボってしまっていたので、ここから少しずつまた再開していきますね! (2022年8月23日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ミルねこ - 好きだー!!この小説が好きだと叫びたい!(もう叫んでる)このコラボ私得でしかない…!作者様ありがとうございます。続き待ってます! (2022年8月23日 14時) (レス) id: 0b8b35e0bd (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - ツッコミ担当紫音さん» コメントありがとうございます!!面白いと言ってもらえて嬉しいです(*^^*)少しずつ更新していくので、よろしくお願いします! (2022年4月9日 6時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
ツッコミ担当紫音 - 初コメ失礼します。とっても面白いです!!続きが気になります!頑張って下さい! (2022年4月9日 0時) (レス) @page19 id: 5b8ca2bcc2 (このIDを非表示/違反報告)
月見(プロフ) - とちこさん» 前作に続き今作も読んでいただき、ありがとうございます!また楽しんでもらえるよう頑張りますね(*^^*)これからもよろしくお願いします😌💓 (2022年4月8日 22時) (レス) id: 3e917b4f85 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月見 | 作成日時:2022年4月2日 10時