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tn｢……あ、A。また此処に居ったんか、好きやなぁ｣
『うん、ひとらんさんの手入れが丁寧でとっても素敵だもん』
ht｢ふふ照れるなぁ、ありがとね｣
縁側に腰を落としヨシヨシと優しく撫で回される髪は腰より長く伸びていたが今は肩の上で静かに靡いている。髪も軽くなって心もスッキリしたし、何より洗うのがとても楽で気に入っている。現に今もひとらんさんが"うん、短いのも可愛いね"なんてマスク越しに微笑むから少し照れてしまった
ht｢あ、照れてる。やっぱり可愛いね｣
『……恥ずかしいので止めてください』
tn｢ほんまやでひとらん。ようそんな歯の浮く事サラッと言えんな…｣
ht｢何が？…それよりA、またあの事思い出してたの？｣
撫でていた髪は最後に一瞬束を攫われひとらんさんの手から離れた。
『うん、…そうかもね。』
tn｢まぁあの一ノ瀬の件は大分大々的な事やったし、爺連中も一斉統括されたりと大変やったし無理も無いわなぁ…｣
トントンさんの言葉にあの後の事を曖昧に思い出す。我々組の幹部に見事取り押さえられた後は居合わせたぴくとさんに現場を委託したのだが、一ノ瀬の行いが全て明るみに晒され検挙後に被害者による裁判沙汰にまで持ち込まれ世を震撼させた。その事から極道界の責任問題も浮き彫りになり警察による統括や介入が暫し行われ、一連の事の終焉は悲惨な物だった。
例に撚って関西一の勢力を誇る此の組も目をつけられたが、元々悪事には参入しなかった事やグレーな部分も揉み消してもらい見事潜り抜けたそうだ。曰く、ぴくとさん様々らしいが。
と言われてももう半年も前の話。雪が降る季節も蝉が休みなく鳴く夏へと切り替わりその首筋には汗が伝う。
ht｢……此処に戻ってきた事、後悔してる？｣
余り表情は読めないが不安げに顔を覗き込む黒目に"いいえ"と間も無く返す。ごめんね、心配掛けてしまって。その意を込めて軽く微笑むと安心したように目元を緩ませてくれた。
tn｢…まぁ、後悔してる言うてももう離してやれんのが現実なんやけどな。｣
ht｢うん、でも良かった。こんなに個性爆発してる奴らの中に居るの嫌になっちゃったのかと思ったよ｣
『ふっ…確かに個性は爆発してるね、いい意味で。現に今も1人隠れんぼしてるし。』
気配のする天井を見上げて言うと"んひひっ"と悪戯がバレた子供のような笑い声が返ってきた。
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ふ菓子ちゃん - 神……とてつもなく神作だった……完結おめでとうございます！めさんこ大好きです！これからも陰ながら応援しております (2020年11月11日 20時) (
レス) id: 73bbb4d5f8 (このIDを非表示/違反報告)
まつり - 完結おめでとうございます！極道モノとオチナシが大好きなので、神作品だと思いますほんとうに！！めちゃめちゃ大好きです！これからも応援しています！！ (2020年3月26日 16時) (レス) id: 9861bf3927 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - イノマ。さん» コメントありがとうございます！これからもまた別の作品でお会いできたら幸いです！ (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - いぶさん» コメント頂き本当にありがとうございます。いぶさんにとって最高の小説になれたこと光栄に思います。ありがとうございました (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
おたま(プロフ) - OTONEKO♪96さん» そう言って頂けて幸いです。最後まで読んでくださりありがとうございました！ (2020年3月2日 23時) (レス) id: 1692a09b95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：団子侍
x他1人 | 作成日時：2020年1月9日 0時
