4.当たり前が特別【ダーマ×新婚お嫁さん】 ページ8
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夕日が窓から差し込む午後6時
オフィスから次々と帰る同僚たち
俺は一息ついて、背伸びをする
「ダーマさん、まだ帰らないんすか？」
1個下の後輩が、俺にお茶を差し出してくれたから
サンキュー、って受け取った
俺がいつも差し入れしてるから、お礼だって
小さいサイズのホットのペットボトルが
すんげぇ温かく感じる
「明日休みもらってるからさ、
ちょっと仕事進めとかないとね」
「あ、もしかして撮影すか？」
後輩は動画を撮影する真似をして見せた
「そーなのよ」
「ダーマさん出てる回、毎回チェックしてますよ！」
「お前何企んでやがる」
後輩は、何も下心ないっすよ〜って言って
大きい口で笑った
「ダーマさん、手伝えることあったら言ってください！
早めに帰らないと、新妻さんに怒られますよ？」
「さっき残業してくって連絡したから大丈夫だよ
でも、ありがとな、助かるわ」
後輩に頼めることを頼んで
俺も自分の作業をしていく
いつの間にかオフィス内は、
俺とその後輩だけになってた
そのあと仕事が終わったのは、夜の8時
後輩も最近結婚したから、毎日帰るの楽しみらしい
しかも奥さんが妊婦さんだからって、
あんまり飲みにも出歩かないし、真面目でいい奴だ
「じゃあダーマさん、動画楽しみにしてまーす！」
お疲れっしたーって言いながら手を振る後輩を
駅の人混みの中に消えていくまで見送って
俺も帰り道を歩き始めた
まさか誰も、ンダホの次に俺が結婚するなんて
予想だにしてなかっただろう
俺も何年か前まで、あんまり考えてなかったし
実際、結婚報告の動画出した時も凄い反響だった
ずっと付き合ってるってことは
皆に教えてたし、会わせたこともある
だからルームツアーとかは出来ない、って
謝ったこともある
あっちもこっちもAの物があるから
大学で知り合ったから
メンバーは全く知らなかった女の子
俺の何が良かったんだか、いつからか
ダーさん、ダーさんって着いてきて
仲良かった、っていうよりはなつかれた感じ？
でも気が合う、というか
昔やってたゲームとかすごい知ってて話も合うし
一緒にいて居心地がよかった
だから卒業して、就職して
それからもずっと一緒にいた
仕事にも慣れてきた頃、
これからの人生のこと考える機会が増えてきた中で
Aがいない未来は考えられなかった
ずっと一緒にいたいから
半端な形じゃなくて
きちんと正式な届け出をしようって思って
俺はAと結婚した
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作者名：奈々 | 作成日時：2020年9月28日 1時
