【ヒロアカ】イケメン観察部 (ページ26)

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目が覚めたら、そこは病室だった。
すぐに分かった。だって周りはカーテンで囲ってあったもの。
AB組の皆は？先生は？プッシーキャッツさんは？
……ラグちゃんさんは？

くらくらした頭で病室を抜け出し、分からないまま歩いていると受付まで来たらしい。

「不動のNo.1ヒーローがまさかの！！」

そう聞こえてきて、そこまで行くと休憩室みたいな所でテレビがやっていた。
オールマイトが引退をして、ベストジーニストが長期の活動休止をし……

「プッシーキャットが1人ラグドール！
拉致後、"個性"を使用出来なくなるという変調から活動見合わせ！」

拉致後？、ラグちゃんさんが個性を使えない…？

『安川ちゃん、若いから良いけれど大人になってくると外見じゃなくて内見になるからね！』
なんて明るく言っていのと

"ボロボロ"になっていて最後には、傷を治したけれど倒されている姿が目に浮かんだ。

「うっ…なんで、なんで。」
ニュースのハキハキした声と共に涙が溢れてきて力が抜けていく。
ぺたりと地面に座りこんでは、頬に大粒の涙。
そして、声を上げて泣き喚く。周りの人はびっくりして私を見た。

「……安川さん！？」
看護師さんのびっくりした声が響き渡り、背中を優しく撫でられる感触が伝わってきた。

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私はよく分からない煙と脳震盪で眠っていたらしい。
そして体に以上無し。強いと言えば、傷口を塗った。

お母さんは急いで私の所まで来て抱きしめて、私以上に泣いていた事は最近のこと。
無事に退院が出来て、家に帰ったと思えば家庭訪問をやるという事態。

見事に私の家は反対していたが担任の先生とリカちゃん先生のおかげで寮生活が出来そう。
そんな大変な日々が何とも思わなくなって只々過ぎていく感じ。
びっくりしたと言えば、A組の子半数以上がヒーローの仮免？を取ったら一緒の寮に暮らすと言うこと。

「……A、これね合宿から帰ってきたら渡そうと思っていたの。」

もうすぐ夏休みが終わりそうな頃、渡されたのはベストジーニストの雑誌。
……あれ？何度ベストジーニストを見ても何も思わない。

「……ありがとう！」

ベストジーニストの雑誌を持って部屋まで行き、机の上に置いた。
そして、スマホを取り出して響香にメッセージを送り部屋を飛び出して家から出て行く。