西川さんの彼女 (ページ10)

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そう伝えるとばつが悪そうに、バタバタと走っていってしまった。キヨが連れてきた警備員さんが追っかけてくれたけど、距離あるし捕まえるのは難しいと思う。

周りの方まで引いちゃったよ。

『皆さん、お騒がせしました。
みゃーさん達が、ファンサービスたーっぷりしてくれるんで！すみません、私ダッシュでシャワー浴びたいんで！』

宮「あ、おま！ったく…」

その場を任せてダッシュで室内へ。

身体中がベタベタする…。

ロッカーから替えの服を用意すると、職員用シャワー室へ。

あー、すっきりする。

コンコン、とノック音。

？「Aー？」

『はーい？ごーくん？』

剛「大丈夫？」

『うん！べったべたするからシャンプー2回したよ～』

剛「さっきの子逃げられたんだけど、またなにかあったら大変だから、次から奥側歩いてくださいって」

『そーなるよねー。剛くんもありがとう』

タオルを巻いて脱衣所で髪を乾かして着替える。
その間、外で待っててくれた剛くん。

『お待たせ、行こっか！』

剛「俺のタオルは？」

『洗って明日スタッフに預けとくから受け取ってね』

剛「別にいいのに」

『取れなくなっちゃうもん！ほら、行こっ』

腕を引いて、駐車場へ。

『うわっちー、近ちゃん！お待たせー』

上「大丈夫か？」

『うん、コーラ掛けられただけだよ。ほら、慎吾くんの前でその話しちゃダメだよ？心配しちゃう』

3人に言い聞かせる

『…ほんとに大丈夫だから、ね？』

他の話題に切り替え、慎吾くんに会う前に不穏な空気は消えた。

慎吾くんと会うのは久しぶりで、わいわいと楽しくくだらない話に華を咲かせた。

『ん～！楽しかった！みんな気をつけてね？うわっち、遅刻しないでよ？』

上「しねぇわ笑」

ブー！とクラクションが鳴る。お兄ちゃんが来てくれたらしい。

外に出ると、高級車から顔出す。

『みんな、話題のうちの兄、山下智久です』

智「何だそれ笑
どうも、妹がお世話になってます。よくお話聞いてます、今後も仲良くしてやってください」

慎「…うわー、すげぇ、本物や」

『本物だって、お兄ちゃん知っててもらえてよかったね笑』

智「お前、うるさいから早く乗れ！笑」

お酒で陽気になってる私は、なけらけら笑いながら、助手席へ入る。

『じゃあ、また一軍でね』

近「おう笑
剛も開幕までには戻れるんだろ？」

剛「もちろん！もうすぐだから笑」

上「遅くまで連れまわしてすみません」

慎「また今後とも宜しくお願いします」