ふたり。(短編集)

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膨らませてたはずの頬っぺたは


いつの間にかしぼんでて


今度はポロポロと涙をこぼす。


左手は小さな手を握ったまま


右手で涙を拭うために、その頬を優しく撫でた。









「 、みっくん、、俺と呑んで、、、


、、一回も酔っ払ったことない、、。


大倉くんとか、、薮くんとかと、、


呑んで帰ってくるとき、、


、、楽しそうに、、酔っ払って帰ってくるのに。


だから、、俺と呑むときは、、


俺に合わせて我慢とか、、遠慮？


させちゃってたのかなって、。



だから、、俺もお酒強くなって、、


みっくんと、、わあっ。」



最後まで聞いてやろうって思ったのに


なんかもう、たまらなくなって


左手引いて傾いたその身体を受け止めて


右手で太輔の頭を肩に押し付けた。









俺、愛されてんなって


仕事終わりの疲れた身体に


心地よく浸透していった太輔の言葉たち。



「 、、これ以上可愛くならないでよ。困る。」


そして冒頭に戻る。



俺、言葉にするの苦手だから


こんなので伝わるか分からないけど


聞いて、太輔。









「 、、大人になんかならなくていいよ。


俺の前でだけは、そのまま変わらないで。


ずっとずっと、可愛いお前でいてよ。」



俺の前でだけ甘える君が好き。


俺のことをみっくんて呼ぶ君が好き。


「 、、っ、、大好き、、。」


そう言って


溶けちゃうくらいの笑顔で笑う君が好き。









お互いの目と目が合って


太輔の腰をそっと撫でれば


その瞳が、静かに閉じる。









唇が触れ合ったと同時、


ビールの独特の苦さが、


俺の鼻腔をくすぐった。

その左手の薬指。(FKi+目線ME)→←君にビールは似合わない(KiF)

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