トライアングル 4

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(片山side)


「美門のせい？」



立花は背を向けたまま、何も答えなかった。


ただただ、肩を震わせて泣いている。




俺は悔しかったんだ。アイツのことで泣いてるのが。


アイツのためなんかに泣くなよ、立花。





遠くから、立花の名前を呼ぶ、美門や武田たちの声が聞こえる。


立花がいないことを心配して、探しているようだ。




それで、俺は立花の方に1歩ずつ、近づいた。




「来ないで。こんな顔、誰にも見せられない」




その間にも、あいつらの声はどんどん近くなっている。


おそらく、すぐそこまで来ているのだろう。




その場から逃げようとした立花の腕を取り、俺は自分の胸に引き寄せた。




「だったら俺が隠してやるよ」




立花は一瞬身体を震わせたが、俺に身体を預けたまま、

俺の胸が立花の涙で濡れていくのがわかった。



涙を流し続ける立花の頭を囲うように手を置く。




「俺がずっと、そばにいる」


そう言って、立花を抱きしめる力をさらに強くする。




美門。お前が泣かせてるんだ。

彼女のことを。




「立花」




友達であっても、俺はお前に容赦はしない。

立花に関しては、本気だから。





「お前が好きだ」

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