自分の気持ち ページ24
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ちなみに。
この日の放課後も、懲りずに木兎さんのバレーの練習に付き合っていた。
クラスの人には‘バレー部は全国常連’っていう理由でうまい具合に勝手に理解を得ているが、やっぱり申し訳なさはあるわけで。
もう俺も同罪なのでは。
「またAさんに怒られますよ」
「赤葦のクラスはなにやんの？」
俺の言葉を無視する木兎さんの辞書には、反省という文字はないらしい。
「お化け屋敷です」
「へえ、俺も二年の時やったわ〜。Aそういうの苦手だからビビらしてやろうな〜赤葦！」
悪巧みする木兎さんに、同じ質問を返し「あー、なんか屋台。祭り的な？チョコバナナとか、クレープとか？」と答えるなり、木兎さんがボールをキャッチして、俺に肩を組んだ。
「そういえばよ赤葦。この前の祭りはどうだったよ？」
ニヤニヤしながら顔を近づける木兎さんに、俺は顔を逸らす。
「どうって、なにがですか」
「Aだよ、A！」
とぼけやがって、と俺の頭を荒々しく撫でる木兎さんの手を払う。
どう答えればいいんだ、と思いながら先日の祭りのことを思い出す。
「あれ、木兎さんが仕組んだらしいですね」
「なっ！？アイツ自白したのか！？」
驚いた素振りを見せながら「いーから、どうだったんだよ？」と詮索を入れる木兎さんに、俺は諦めて息を吐く。
「…綺麗でしたよ」
その言葉に何も言わない木兎さんを見ると、やっぱりニヤニヤしていた。
もう、やめてほしい。
「赤葦」
木兎さんが肩を組む腕に、更に力を込める。
「Aのこと、好き？」
俺が顔を歪めると、「なぁなぁ」と追及の手を緩めることなく肩を揺らしてくる。
肩をがっちりホールドされていて、逃げることはできない。
「…好き、ですよ」
観念したように答えると、肩が軽くなった。
やっと解放された、と息を吐く間もなく背中をバシバシ叩かれる。
「そーかそーか！俺は応援するぞ！頑張れよ赤葦！」
豪快に笑う木兎さんに、俺は顔を渋める。
「俺の友達泣かしたら、許さねえからな〜」
その言葉に、祭りの記憶が蘇る。
再び乗せられた肩の重みが、さっきとは比べ物にならないくらい重く感じた。
何かが、込められているような、そんな圧力を感じる。
「はい」
しっかり目を見て答えると、木兎さんは満足したように歯を見せて笑った。
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凛々 - 赤葦と夢主の掛け合いが素敵…。甘さが私に合いすぎです！続きが気になって仕方ないです。 (2019年11月8日 20時) (
レス) id: df09ac0ca3 (このIDを非表示/違反報告)
環(プロフ) - 39話以降のタイトルのセンス良すぎでは…。全話タイトルつけてほしいくらいです。。。 (2019年9月23日 18時) (レス) id: c3e4fd17c8 (このIDを非表示/違反報告)
madoka - コメント失礼します。小鈴さんの作品は「これぞ純愛！」って感じがして、穢れが一切ない感じがたまらなく好きです！今回もいい感じのキュンキュンありがとうございます！番外編と続編も楽しみにしています！これからも頑張ってください！ (2019年9月20日 13時) (レス) id: b7f00b86d0 (このIDを非表示/違反報告)
ずー(プロフ) - あまーい！！実は木兎さんが主人公に片思いをしていたこともめっちゃ胸キュンでした！！本当に小鈴さんの作品大好きです！！！！！ (2019年9月19日 13時) (レス) id: 1ffe4440e9 (このIDを非表示/違反報告)
すいか(プロフ) - めっちゃキュンってくるのと、赤葦のかっこよさが、いつもより増してまじでよかったです！他の作品も読んでみようと思います (2019年9月18日 20時) (レス) id: 2af2bdbcf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小鈴
| 作成日時：2019年9月7日 19時
