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キミのおかげ ページ16

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表彰式終了後。


私は五色くんにジャージを返すために、会場入り口で待ち伏せていた。


結局、五色くんと話す間もなくズルズル三日目まで借りっぱなしだった。


それにしても、すごかったな。


どうしても大エースの牛島さんに隠れてしまうが、五色くんも相当すごい選手だ。


だから白鳥沢のスポーツ推薦が来たんだと合点がいく。







「あれ、あの子。工のオトモダチじゃないの?」





その声にハッとして顔を上げれば、白鳥沢バレー部の面々がズラズラと外へ出てきていた。


赤髪の天童さんが、私を指さして五色くんの肩を叩いている。


私は駆け寄ってジャージを差し出す。






「あの、これ。ずっと借りっぱなしでごめんなさい」

「あー、別に学校でもよかったのに」





天童さんが私たちを交互に見てはニヤニヤして「じゃあ工、先バス行ってるよ〜」と手をひらひら振って背を向けた。








「五色くん、ありがとう」






私が差し出すジャージに手を伸ばす五色くん。






「優勝、おめでとう」

「次は、全国だ」





ふん、と自慢げに笑う五色くんに思わず笑いそうになる。







「私、五色くんのお陰で部活頑張れたし、こうやってチア部として今日応援できた。本当にありがとう」

「俺、何もしてねーけど」





そう言ってジャージを羽織る五色くん。


やっぱ、少し寒いよね。








「ううん。五色くんのお陰なの」

「そうかよ」






応援、ありがとうな。
そう言って背を向けた彼を、私は自分のことのように誇らしく思いながら。


改めて、私も頑張らなければと、そう思うのだった。








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男子バレー部 部室にて→←“8”



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設定タグ:ハイキュー , 五色工 , 白鳥沢   
作品ジャンル:アニメ
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あまね(プロフ) - 3年ぶりも大好きです (2月18日 3時) (レス) @page42 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
hwanieee - 私が好きな自信満々ででもまだ完璧じゃなくて繊細な五色くんがいて感動しました! (2月12日 10時) (レス) id: 307954f471 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - 待ってなんでこの神作に早く出会わなかったの?私バカなの?((((喧しいわ (2021年8月14日 20時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
和敬 - 出会って1年と経ちますが、今でもこの小説だけは何十と読み直してる位 大好きです。甘酸っぱくて、だけどちょっと、もどかしさもあって 。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2020年11月9日 0時) (レス) id: a0a88ff10f (このIDを非表示/違反報告)
てつこ - 最高の夢をありがとうございます (2020年1月28日 1時) (レス) id: d5585a65a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小鈴 | 作成日時:2019年8月25日 22時

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