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#19 ページ19

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「この際だから言うけど」







私が口を開くと、木兎が私の膝の上で寝返りを打った。


あ、あんまり下から顔を見上げてほしくないんだけど。


また最近顔丸くなったからな。二重顎とかなってない?大丈夫?


目を丸くする木兎に私は目を伏せる。





「わ、私だって、いつもそう思ってるんだから!」

「…?」







私が急に声を張ったせいか、木兎の目は点になっている。






「…木兎だって、いつも赤葦ばかりじゃない」

「…?」







木兎は不思議そうに私を見上げる。
そのアングル、そろそろやめて。







「…木兎の彼女は私なのに」







私がぽつり言うと木兎が床に肘をついて体を起こす。


膝が軽くなる。







「そうだ、俺の彼女はAだ」







私の独り言のような言葉に、即答する木兎。







「…」








俯く私に木兎が首を傾げ、やがて閃いたように口を開く。








「なに!?赤葦にヤキモチ!?なあ、ヤキモチか!?」

「もう、うるさい!」

「なぁ、それヤキモチじゃん!?違うのか!?」

「ちがっ、くはない…けど」







ニヤニヤして迫る木兎に、咄嗟に切り返す私。


木兎は豪快に笑う。


そうだ、私はずっと赤葦に嫉妬している。
そんなの最初からわかってる。








「可愛いなぁ、Aは!そっか〜赤葦に嫉妬か〜!」








さっきまで木兎が拗ねていたのに、今は私が拗ねている。


私が木兎のことを慰めることが多いのに、なんか、いつもと逆の立場。


徐に、木兎が私の頭に手を乗せる。








「俺の彼女はAだ!」








荒々しく私の頭を撫でて、そのごつごつした手を私の頬に滑らせる。







「俺が心配?」

「心配っていうか、」






赤葦が邪魔。
そうストレートに言いたいが、その言葉を呑み込む。


それは、言っちゃだめ。


赤葦も、木兎の特別なんだ。







「―――俺の一番の特別は、Aだよ」







その低く甘い声で、私の脳は痺れる。


普段おちゃらけてる木兎の言葉だからこそ、本気に聞こえる。


赤葦よりも、特別ってことでいい…?


自惚れても、いい…?


赤葦がいくら邪魔をしようと、私に邪魔をするなと忠告しようと、木兎のその一言で安心できる。







「―――木兎、好き」







全てを込めて私が呟くと、唇が湿った。






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設定キーワード:ハイキュー , 木兎光太郎 , 梟谷   
作品ジャンル:アニメ
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小鈴(プロフ) - c.fさん» ツボ押しマッサージは実は得意です…(笑) 実は書きたいことが膨大すぎてこれでもかなり話を削ってます…。たった一ページにお話をまとめるというのは、大変難しいことだと痛感しました(涙) 短編集書いている方々尊敬です…。 (10月4日 23時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)
c.f(プロフ) - 番外編読みました。私のツボを抑えておられますね…最高です。そして実は短編集とかもいける口では…?と思ってしまうほど纏まった内容でドキドキが止まりませんでした!また更新楽しみにしてます! (10月4日 21時) (レス) id: 05c431cb99 (このIDを非表示/違反報告)
小鈴(プロフ) - 江さん» ありがとうございます!合間で追加していく予定なので^^これからも小鈴ともども本作品を宜しくお願いします! (10月3日 20時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 通知がきて飛んで来ました!やっぱり木兎さんの書き方上手ですね。強引な感じも好きです。そして作者さんも好きです。これからも楽しみにしてるので更新頑張ってください!!! (10月3日 18時) (レス) id: 1247715456 (このIDを非表示/違反報告)
小鈴(プロフ) - らるさん» 大変嬉しいコメントありがとうございます!木兎さんの作品って思ったより少ないですもんね…。是非他の作品もお読みください。続編は機会があればまたよろしくお願いします! (9月25日 18時) (レス) id: 2dc7264a99 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小鈴 | 作成日時:2019年7月30日 20時

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