十二神将『眠れる獅子』【東京レイヴンズ】 (ページ9)

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七言目ページ9

だけど、
いつまでも痛みは襲って来なかった。

目を開けると、

怖いと言って拒絶した大友陣さんが

母上のナイフを左肩に受けていた。
私なんかを庇う形で。

大友「こりゃ……痛いっすわ……。」

母「またあんた！！国家の犬ごときが！」

母上がまたナイフを振り上げる。

やめて!!!

声も出ない。
体も動かない。

出たのは涙だけ。

大友「縛れ。スワローウィップ」

瞬間、
彼の周りに青い鳥が飛び、

母上の体にくっついた。
そして倒れた。

『あ……れ？喋れる……。』

大友「この青い鳥は、捕縛式言うてな。
簡単にいうと霊力は使えないんや。

この女の人知っとるかい？」

『母上……。』

大友「そうかぃ……。
まあ、詳しい事はまた落ち着いた所で
聞きたいなぁ。付いてきてくれるか？」

付いていく……

どこへ？

『やだ!!!どうせあなたも私を
利用するんでしょう!!私に関わらないで!!』

瞬間、彼の動きが止まる。

あぁ……やっちゃった。

大友「今度は気ぃつけてたつもりなんやけど……ありゃ……参った。
僕は君を利用するつもりも、
売るつもりも、暴力を振るうつもりもない。
君を連れていくのは陰陽庁って言ってね
ちゃんとしたところだよ。」

『すみ……ません。ちょっと待ってください。』

逃げる時手に握りっぱなしだった
首飾りを首に掛ける。

瞬間、全ての霊力が心臓あたりに集まり、
消える。

それと同時に、体に力が入らなくなり
その場に倒れ込んだ。