【名探偵コナン】愛され松田の恋愛事情【男主】 (ページ10)

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らぶ10 ページ10

───俺は正直困惑している。

松田に抱き込まれた後から、全く動けなかった俺を挟んで行われた口喧嘩(？)は、松田の華麗な一言によって終息を迎えた。

俺の頭は無事松田の腕から解放され、目眩が治まると同時に殴られた頬と顎がとても痛んだ。

まじ降谷ゴリラ。

なにやら話し合いをしているコイツら、総じて松田に嫌われんの怖がりすぎだろと思ったが、俺が口を出せる雰囲気でもなし。

よし、俺ミッフィーになるね。

｢取り敢えず、舘川｣
『ｱ、ﾊｲ』

と思った瞬間に会話を振られた。つらすぎ。

俺に話を振った諸伏は絶対零度の視線をもってして言葉を紡ぐ。

｢松田に謝って欲しい。俺がお前を許すことは無いけど、今回の事はそれで不問にするって結論が出たから｣
｢俺も許さないからな｣
｢右に同じー｣

諸伏に続き降谷、萩原と賛同の言葉が。伊達は苦笑いして見てるだけだった。

『あー、別に許さなくたって構わねぇけど、俺が謝る必要ある？』
｢…………｣

ぶるり、鳥肌が立ち身震いする。
室温3度は下がった。

流石に不味った？

｢お前はまだそんな戯言を言うのか？｣

｢バカ？バカなの？｣

｢もう少し賢い奴だと思ってた｣

｢舘川、悪いこと言わねぇから謝っとけって、な？｣

戦闘態勢に入る降谷、萩原、諸伏に対して及び腰になる俺。情けな。

さて誰が動くか一触即発の空気になった時。

｢おまえらいい加減にしろ｣

再び発された松田の一声により、この場は収まったのだった。

＊＊＊

｢だってまつだぁ～｣

｢愚図るな萩原。松田、謝ったら許してくれるか？｣

｢ゼロ、抜け駆けすんなよ。松田、悪かったって。何でも奢るから許してくれよ、な？｣

｢じんぺーちゃんの事物で釣ろうとしないでくれる？｣

｢ヒロ、明日の昼飯お前の奢りな｣

｢なんで？？？｣

───俺は一体何を見せられているのだろうか。

松田の周りに群がり許しを乞う萩原達。

知ってるか、こいつら警察官なんだぜ。世も末。

｢……舘川に謝ったら許してやる｣

｢舘川ごめーん｣
｢悪かったよ｣
｢すまん｣

『おめーら謝る気ねぇな？？いや別に良いけどさ』

俺の返事を聞くとすぐさま松田に言い寄る3人。

……こいつらが警察官で良いのか。

｢悪ぃな、ウチの喧しいのが迷惑かけて｣

『伊達』

遠巻きにしていた伊達が話しかけてくる。

伊達、苦労してんだな。

そう思って肩に手を置いたら不思議そうな顔をされた。