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らぶ16 ページ16

《休日の予定》



「そういや明日は休みだけど、松田ぁ、どっか行く?」


始まりは萩原のこの言葉だ。

今日は花の金曜日。略して花金。ださ。


萩原の言葉に、わらわらと松田の周りに群れ出すセコム達。


「松田、確か前服欲しいって言ってたよな」

と降谷。

「そうなのか? じゃぁデパートにでも行く?」

と諸伏。

「じゃぁじんぺーちゃんの好きなクレープも食べに行こ!」

と萩原。

「またかぁ? この前も食べに行っただろうが」

と伊達。


「いや、明日はAと遊ぶから」

と松、ん?


『え? なんて??』


いや、おかしいとは思っていた。

昼休み、わざわざ俺の周りに来てまで話す内容じゃないと。

しかし、ここで俺の事巻き込む? もしかして松田本当は俺の事嫌いなんじゃない?


「だから、俺はAと遊ぶ。お前らはお前らでデパートにでも何処にでも行ってこい」

『いや、俺そんなの聞いてないけど。』


俺明日は部屋でゴロゴロ休日を満喫しようと思ってたところなんですけどー。

まぁ、休日やること無くて大体そんな感じだがな。


「……いや、か?」

『いんや全然嫌じゃない』

「舘川もだんだん松田に甘くなってきたよな」


諸伏に苦笑混じりに言われた言葉に、だって、と言い訳じみたセリフが口から零れた。


『こんなに思われて、嫌なんて言えないだろ』


松田は、客観的に見ずとも萩原達と仲がいい。

それなのにそいつらの誘いを断ってまで俺と遊びたいと言ってくれているのだ。

それを断れるわけが無いだろう。


まあ、ぶっちゃけ予定が無かったってだけなんだが。


何故か静まり返った空間に、はて俺は何か変な事を言っただろうかと頭を働かせていると、松田の顔が勢いよく真っ赤になった。


「うぅ…………」

「よしよし、松田、舘川は酷いやつだな〜」


そのまま諸伏に撫でられる松田。

えぇ、俺そんな酷いこと言ったか……?


降谷から「バカ」の言葉と共に繰り出された拳を大人しく受ける事によって、俺の意識は沈んでいったのだった。

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木犀 - 心臓が…ヴッ (11月12日 10時) (レス) @page25 id: 68b438f60e (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - 続きを……見せてくれ……グハッ(尊死) (5月25日 23時) (レス) @page25 id: 3ae1de71d0 (このIDを非表示/違反報告)
プラみこ - 続きは? (2022年12月6日 0時) (レス) @page25 id: dfed105dba (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが欲しいです。! (2022年5月13日 22時) (レス) @page25 id: 9def5872af (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - かわいすぎて、、、、続きらないんですか!!。!!!! (2022年5月12日 17時) (レス) @page25 id: a6aa59562f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フィラン | 作成日時:2018年11月10日 19時

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